ユビキタスAIのリアルタイムOS、ジェイテクトエレクトロニクスのPLCに採用
東京都新宿区に本社を置く株式会社ユビキタスAIが、同社の開発した商用リアルタイムOS「TOPPERS-Pro」が、2025年2月26日に発売予定の株式会社ジェイテクトエレクトロニクスのプログラマブルコントローラ「CLICK PLUS System」に採用されたことを発表しました。この採用により、ユビキタスAIの技術力と信頼性が一層評価されることが期待されています。
採用の背景
ジェイテクトエレクトロニクス社は、電力や計測、そして車載分野において先進的な技術を提供している企業です。同社の「CLICK PLC」は、その利便性が評価されている製品で、主に北米市場のバトンを担う子会社のAutomationDirect.comによって販売されています。AutomationDirect.comでは、豊富な製品ラインナップを持ち、制御の中核を担うPLC、IIoT、HMIの各種デバイスを揃えています。
今回のCLICK PLC Systemへの「TOPPERS-Pro/ASP3」とコア間・OS間の通信ライブラリ「TOPPERS-Pro MDCOM」の採用は、ユビキタスAIが手掛けるマルチコア CPUおよびマルチOSシステムに対するサポート力が大きな要因となっています。CLICK PLC Systemは、LinuxとリアルタイムOSで統合され、ユビキタスAIの技術的な実績が高く評価された結果、この運びとなりました。
ジェイテクトエレクトロニクス社のコメント
ADCプロジェクト・プランナーの倉元氏は、新的なC2-NREDのローンチに関して「PLC SystemにおいてHybrid(制御とIIoT)を実現するためにヘテロジニアス・アーキテクチャを選びました。Linux上でNode-REDを運用する一方で、リアルタイム性の確保が課題でした。その点で、ユビキタスAIのTOPPERSを改良した効果が大いに役立ち、無事にローンチを成功させることができました」と述べています。
CLICK PLC Systemとは
CLICK PLC Systemは、北米市場の小口顧客に焦点を当て、コストパフォーマンスの高いPLCの導入を目指して展開されました。その後、時代のニーズに応じてイーサネット対応となり、CLICK PLUS Systemを通じて無線データのロギング機能が搭載されるなど、日々進化を続けています。これにより、PCとIIoT機能が集約された効率的な製品として市場に提供されています。
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TOPPERS-Proの詳細
ユビキタスAIが開発したTOPPERS-Proは、名古屋大学の高田教授が主宰するNPO法人TOPPERSプロジェクトをベースにしたオープンソースのリアルタイムOSです。品質保証や知的財産権保証などの付加価値を加えた形で提供されており、多岐にわたる産業での使用が期待されます。
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TOPPERS-Pro/ASP3とは
次世代のリアルタイムOSとして、μITRON仕様を改良したTOPPERS-Pro/ASP3は、micro秒単位でのタイムマネジメントが可能です。ティック割込みを使用しない特長もあり、高精度な時間管理を実現します。
TOPPERS-Pro MDCOMについて
TOPPERS-Pro MDCOMは、マルチコアやマルチOSシステムにおけるコア間の同期や通信を行うためのライブラリで、リアルタイムシステムに適した設計がなされています。この技術により、迅速かつ高効率なデータ通信が可能になります。
企業概要
ユビキタスAIは、製造業向けの技術やサービスを提供する企業であり、長年にわたる実績を背景に、自社開発製品やソフトウェア製品の販売で目覚ましい成果を上げてきました。パートナーや学術機関との連携を通じて、業界の革新を促進し、お客様のさらなる発展に寄与しています。
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