岡山大ヘリウムネット
2025-07-27 11:36:18

岡山大学、液体ヘリウムのリサイクルネットワーク始動で研究環境を支援

岡山大学、液体ヘリウムのリサイクルネットワーク始動



国立大学法人岡山大学は、2025年に向けた「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク(通称:中四国・播磨HeReNet)」を発表しました。これは、液体ヘリウムの安定供給を目的としたネットワークで、研究者や技術職員など約30人が集まって説明会を行い、その概要を説明しました。この取り組みは、他大学や研究機関との連携を通じて、持続可能な研究基盤の構築を目指しています。

ヘリウム不足の現状



近年、液体ヘリウムは全て輸入に依存しており、コロナ禍や国際的な紛争の影響でその価格は急騰しています。その結果、多くの大学や研究機関がヘリウムを入手できず、研究活動に支障をきたしています。この問題に対し、岡山大学は液体ヘリウムの供給を行うためのシステムを構築しており、学内の研究者たちに安定したヘリウム供給を提供しています。

具体的な取り組み



報告によると、岡山大学の液体ヘリウム供給システムでは、使用後に発生したヘリウムガスを回収し、再液化するシステムが採用されています。これにより、ヘリウムの循環利用が実現されています。また、学内での研究活動を支えるために必要な新たな液化装置の導入も計画されています。この新装置は、既存のものの約2倍の液化能力を持ち、地域の大学や研究機関に向けたサービスを向上させることを目指しています。

研究力強化のためのネットワーク



岡山大学の取り組みは、単なるヘリウム供給にとどまらず、地域社会との連携や他大学・研究機関との共同研究も視野に入れています。また、文部科学省からの支援を受けた「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として、地域や地球の未来を共創することを掲げ、多様な研究活動を支援しています。

岡山大学は、これらの取り組みを通じて、科学技術の発展と地域社会の活性化を促進し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。ヘリウムリサイクルネットワークの発足は、地域の研究環境の改善や革新を促進する重要なステップといえるでしょう。学生や研究者、地域住民が一体となって共に未来を見据えた活動を進めることが期待されています。

今後の展望



今後、液体ヘリウムを供給先とする他大学や研究機関、高専向けの説明会が予定されており、関係機関との連携を深めることで「中四国・播磨HeReNet」の実現を目指して着実に作業が進められています。この取り組みによって、液体ヘリウムの安定供給が実現すれば、研究の裾野が広がり、国内の研究力向上に寄与することが期待されます。


岡山大学は今後も、地域の中核大学としての役割を担い、研究者たちの活動を支えるとともに、地域全体の発展に寄与するための取り組みを進めていくでしょう。日本の未来を支える研究の「メッカ」を目指し、岡山大学のチャレンジに今後も注目が集まります。


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