障がい者アーティスト山下重人の個展について
進行性筋ジストロフィーを抱えながらも、精力的に創作活動を続けるアーティスト、山下重人さんの個展が地元仙台で開催されることとなりました。タイトルは「使命とは己の命の使い道」。この個展は、古着deワクチンの支援を受けて実現したものであり、山下さん自身の人生の思いが詰まっています。
山下重人さんのプロフィール
山下重人さんは1973年に宮崎県で生まれ、現在は宮城県に在住です。26歳で進行性筋ジストロフィーを発症してからは、人工呼吸器を使用しながらCG制作をメインにアートの世界で活動してきました。経験を活かし、一般社団法人障がい者アート協会の登録作家としても活動しています。彼の作品は多くの企業でも採用され、今や障がい者アートの重要な一翼を担っています。
古着deワクチンとは
古着deワクチンは、家庭で不要になった衣類を簡単に寄付することができる社会貢献型のサービスです。このプロジェクトは、寄付された衣類をリユースし、得られた資金でポリオワクチンを開発途上国に寄付するという画期的な取り組みです。2010年のスタートから、既に累計で64,651,100着もの衣類を有効利用し、9,122,110人分のポリオワクチンが寄付されています。具体的には、毎月約25,000人がこのサービスを利用しています。
個展の内容
「使命とは己の命の使い道」という展示タイトルには、山下さんの深い思いが込められており、病と闘いながらも「描くこと」「綴ること」に命を懸けてきた彼の姿が伝わります。「倒れ、起き上がり、また描く」と繰り返してきた人生の中で、一つ一つの色、言葉、そして出会った人々が、彼の人生を照らしていることを表現しています。
今回の個展は、個人的な感謝を込めた作品群であり、作品を通じて「古着deワクチン」を利用してくださったすべての人々への感謝の気持ちを表現します。また、協賛をいただいた日本リユースシステム株式会社にも心からの感謝を示しています。山下さんにとってこの個展は、人生最後の夢の一つであり、「ありがとう」を形にする特別な機会となっています。
アートへの思い
個展では、山下さんが描いてきた作品の数々が並ぶ予定で、来場者にとっても彼の活動を近くで感じることができる貴重な時間となります。「どうか一枚一編が、あなたの心のどこかに灯をともしますように」との願いが込められた作品たちが、どのように観客に響くのでしょうか。多くの人と出会い、繋がることができるのを山下さん自身も楽しみにしていることでしょう。
今後の展望
日本リユースシステム株式会社は、山下重人さんをはじめとした障がい者アーティストの活動を今後も積極的に支援していく方針です。彼らの芸術活動の継続的な支援を通じて、より多くの人々がアートを介して感動し、学び、成長できる環境を提供することを目指しています。
今回の個展は、ただのアート展示にとどまらず、様々な想いが交錯する感動的な空間になることでしょう。ぜひ、参加して山下さんのメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか。