新たな宇宙技術の実証に挑む株式会社コア
株式会社コア(東京都世田谷区)は、人生のあらゆるシーンにデジタル技術を活用している企業として知られていますが、最近、同社が宇宙産業においても一歩前進を遂げました。JAXAが実施する「宇宙技術実証加速プログラム」(以下、JAXA-STEPS)に選ばれ、衛星用の高精度受信機の開発に着手することが決まりました。このプログラムは、小型衛星を利用した革新的な技術やミッションの実証を目指すもので、コアはその新たな挑戦に参加することとなったのです。
プロジェクト背景と目的
近年、地球観測衛星は様々な社会問題を解決するための重要なツールとして利用されています。災害時の被害状況の分析やインフラの監視、農業や海洋のモニタリングなど、その用途は多岐にわたります。このような衛星データを迅速かつ高精度に活用するためには、衛星の軌道位置の精度が不可欠です。
従来、精確な軌道位置は地上での後処理によって算出されていました。しかし、コアが開発する「小型衛星用オンボードPPP受信機」は、準天頂衛星システム「みちびき」などからの信号を用いて、宇宙空間においてリアルタイムでセンチメートル級の高精度測位を行うことが可能です。これにより、データ提供のスピードが向上し、観測データの活用もより効率的になります。
具体的な開発内容
このプロジェクトでは、JAXAの衛星測位システム技術ユニットが開発した技術を基にして、2025年度には特定の衛星(QPS-SAR10号機)を使った軌道上での実証を行う予定です。コアは、この実証を通じて、小型衛星への搭載を目指し、よりコスト効率が良く、サイズや消費電力の削減に取り組むことで、実用化に近づけるとしています。
社会への影響と期待
コアのこの取り組みは、衛星データの迅速解答化や高精度化を進め、ひいては災害対策やインフラ監視など社会課題の解決にも寄与することが期待されています。また、国内のGNSS技術に関わる人材の育成にも寄与することでしょう。
今後は、地上向けのGNSS受信機開発で培った技術を、宇宙分野に応用していくことで、コアは新たな宇宙ビジネスの次なる一歩を踏み出したいと考えています。これにより、日本の宇宙産業の競争力が強化されることも期待されています。
JAXA-STEPSについて
JAXA-STEPSは、宇宙技術の実証を迅速に進めるためのプログラムで、官民が共同で技術研究と実証を行う機会を提供します。これにより、新たな開発機会の拡大や成果の社会実装を促進します。
株式会社コアは、今後もICTを通じて様々な社会課題の解決を目指し、持続可能な価値の創出に寄与していきます。詳しい情報は公式ウェブサイトで確認できます。