第97回アカデミー賞の音響を創り出したSHUREの技術とチームの裏側

2025年3月2日、カリフォルニア州ロサンゼルスにあるドルビー・シアターで開催された第97回アカデミー賞授賞式。多くの注目を集めたこのイベントでは、音響エンジニアや放送の専門家たちがSHUREの最先端技術を駆使して、聴衆に圧倒的な音響体験を提供しました。特に目を引いたのは、TwinPlex™超小型ラベリアマイクロホンやAXT Digitalワイヤレスシステムを用いた生放送のオーディオ制作です。

アカデミー賞では、音声が作品の大きな要素を占めます。映画のサウンドトラックが流れる中で、生の音声がシームレスに切り替わる必要があります。そこで、SHUREのマイクやシステムが発揮されました。音響エンジニアのポール・サンドワイスが語るように、彼らは出演者全員にTwinPlexラベリアマイクロホンを利用し、自然で明瞭な音を視聴者に届けることに成功したのです。

音響を担当するプロのチームには、音声チーフエンジニアのポール・サンドワイスをはじめ、音楽ミキサーのビフ・ドーズ、オーケストラミキサーのトミー・ヴィカリ、さらにモニターエンジニアのマイケル・パーカーなどが名を連ねています。彼らの緻密な連携とSHURE製品の優れた性能が、音響の質を大きく向上させています。

SHUREの機材を駆使した高品質な音響体験

今回の授賞式では、PSM 1000インイヤーモニタリングシステムや多種多様なワイヤレスマイクが活躍しました。特にQ5X PlayerMicワイヤレスボディーパック送信機は、その柔軟性と耐久性から、パフォーマンスに最適な選択肢とされていました。これにより、出演者は快適にパフォーマンスを行い、オーディエンスにとっても優れた音質が保たれました。

ジェレミー・ピーターズが担当したドージャ・キャットのモニタリングでは、Nexadyne™8ダイナミック・ボーカルマイクロホンを使用し、彼女の幅広い声域を捉えています。「このようなマイクは、ダイナミックレンジの広い多様なアーティストには欠かせません」と語る彼は、音質とパフォーマンスの両立ができたことに感謝の意を示しました。

生放送の挑戦とShureの信頼性

生放送では、音声の明瞭さが特に重視されるため、すべてが完璧に機能することが求められます。アカデミー賞のRFコーディネーターであるスティーブ・ヴォーンは、SHUREのワイヤレスシステムとAXT Digitalの安定した音声伝送が生放送の成功に寄与したと強調しました。さまざまな演出があった授賞式の中で、システムがいかに信頼性高く機能したかを示す一例です。

アカデミー賞でのSHUREの技術は、ただ音を届けるだけではなく、観客に特別な瞬間を提供する役割を果たしています。このイベントが高い評価を得られたのは、Soundtronics社によるマイクロホンとRFアンテナシステムの優れた提供も大きい要因です。

SHUREと共に歩む未来

SHUREは1925年に設立され、音楽やイベントの世界で数多くのアーティストに支持されてきました。高品質な音響機器を世界中に届け、クリティカルリスニングにおいても導入されるなど、その影響力は計り知れません。今後、アカデミー賞のような重要なイベントにおいて、SHUREの音響技術がますます進化し、多くの感動を届けてくれることでしょう。

「音質と安定性を追求することで、私たちの生放送はより魅力的になる」とエンジニアたちは語ります。今年もまた、SHUREがどのような革新をもたらすのか、注目が集まっています。