全国の児童養護施設の登録率が50%を超える!
特定非営利活動法人チャイボラが運営する「チャボナビ」が、全国の児童養護施設の登録率が50%を超えたと発表しました。この取り組みは、全国の児童養護施設606施設のうち304施設が「チャボナビ」に登録しており、社会的養護施設で人材不足の解消を目指す重要な一歩です。
社会的養護施設における現状
虐待や貧困といった様々な問題を抱える子どもたちが生活している社会的養護施設は、294の児童養護施設など6種類の施設から成り立っています。特に児童養護施設は全体の40%以上を占め、彼らへの十分なケアを行うためには、安定した人材の確保が不可欠です。しかし予算の不足から広報活動が十分に行えず、多くの施設が職員不足に直面しています。
チャイボラの果たす役割
そんな状況を受けて、チャイボラは「こどもたち一人ひとりが大切に育てられる世の中」を実現するために、様々な無償の支援を行っています。主な活動内容としては、以下のようなものがあります。
1. 社会的養護総合情報サイト「チャボナビ」の運営
「チャボナビ」は、求職者と施設とのマッチングをサポートするためのインフラとして機能しています。2025年3月までに、年間370人が「チャボナビ」を通じて採用され、138の施設が実績を上げています。この増加は、登録施設数が372から510へと大幅に増えたことによるものです。
2. 施設見学会や出張授業の実施
チャイボラは、社会的養護施設での仕事の魅力を伝えるために、現役職員や経験者による解説を行っています。これにより、若い世代の関心を高め、より多くの人がこの分野に興味を持つきっかけを作っています。
3. 内定者や新任職員への研修
「チャボゼミ」と呼ばれるオンライン研修を通じて、新人職員のサポートを行い、定着を促進しています。このプログラムは、職員同士の交流や研修を行い、働きやすい環境を提供することを目的としています。
4. 啓発活動と連携事業
企業や団体、個人の支援者と施設をつなぎ、社会的養護に対する理解を深めるための活動を行っています。これにより、支援の輪を広げ、より多くの人が関心を持つきっかけを提供しています。
登録施設の声
「児童養護施設聖友学園」では、チャボナビに登録したことで求職者の8割以上が同サービス経由で採用されています。その代表は「50%超えはあくまで通過点であり、さらなる成長を目指して協力していきたい」と述べています。また、304施設目の施設からも「早速採用に結びついた」との嬉しい報告が寄せられています。
今後もチャイボラは、全国の施設へのサポートを強化し、「チャボナビ」の認知度向上を図るなど、さらなる進展を目指します。一緒に未来を作るために、これからの活動に期待が高まります。