AIによる業務革新を目指す日立ソリューションズのアイデアコンテスト

日立ソリューションズが推進するAI活用アイデアコンテスト

2023年9月3日、株式会社日立ソリューションズが開催した生成AI活用のアイデアコンテストの最終審査会が行われました。このイベントは、同社が全社での生成AI利用を促進し、働きかけを強化するために実施されました。コンテストには、日立グループから1,000件を超える応募があり、その中から優れたアイデアを選出しました。

コンテストの目的と背景

日立ソリューションズは、将来的な企業経営や社会の実現に向けて、技術を駆使した業務の革新を目指しています。「DX by AX toward SX」というスローガンの下、AIを企業文化の一部として取り入れ、日々の業務の効率向上や新たな価値の創造に取り組んでいます。特に、AIエージェントと呼ばれる自立的に進化するAIの活用が奨励されています。

コンテストが開催された背景には、AI技術の急速な進化と、それに伴う業務効率化の期待がありました。AIを通じて、社内のコミュニケーションや業務の生産性向上を図ろうとしています。また、社員が自ら提案したアイデアを通じて、より具体的にAIを活用する場面を想定し、その文化を醸成していくことを目的としています。

審査の流れと結果

最終審査会では、選ばれた20件のアイデアがプレゼンテーション形式で審査されました。審査基準は「実現可能性」、「効果」、「発展性」と「横展開可能性」の3つで、全体を通じてどれだけAIを業務へ効果的に応用できるのかが重要視されました。その結果、社長特別賞を含む10件の優秀なアイデアが選出されました。

特に注目されたのは、輸出管理業務における自律型のAIエージェントの利用です。このAIは、審査対象企業の情報を収集・分析し、自動的にレポートのドラフトを生成することができ、従来の業務に比べて約60%も時間を短縮することが可能となります。これにより、業務の効率化と精度向上が期待されています。

今後の展望

日立ソリューションズは、業務の現場でのAIの活用を進めるため、今後もさらに多くの施策を展開していく意向を示しています。アイデアコンテストの成果を受けて、企業内でのAI導入率を大幅に伸ばし、2025年までには約85%を達成することを目指しています。また、AIを通じて新たなビジネスモデルや効率的な業務プロセスの構築に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく所存です。

特に、情報セキュリティや社内業務においてもAIチャットボットを導入し、自動応答システムの強化を進めています。今後もAI関連の技術や知識の教育を行い、社員ひとりひとりが技術を使いこなす能力向上を図るとともに、イノベーションを続ける企業としての強い姿勢を示しています。