ファンケルが導入した新型AIチャットボットの実力
モビルス株式会社が開発した新しいチャットボット「MOBI BOT AI Vector Search」が、株式会社ファンケルに導入されたことで注目されています。これは、顧客からの問い合わせに対して、より正確で迅速な回答を提供することを目指して開発されたAI技術に基づいています。従来のチャットボットとは異なり、この新しいシステムはベクトル検索を利用しており、その結果として問い合わせ完了数が従来と比較して約2割も向上したそうです。
導入の背景と目的
ファンケルは、顧客一人ひとりに最高の体験価値(CX)を提供することを目指し、カスタマーサービスの質を向上させるためのさまざまな取り組みを行ってきました。特に、デジタル操作に不安を感じる顧客層を考慮し、多様な問い合わせ手段を整えることで、幅広い年齢層が利用しやすい環境を築いています。
しかし、従来のチャットボットはキーワードに基づく単純な検索に依存していたため、顧客が自由な文章で質問をしても適切な回答が得られないことが多く、結果的に有人オペレーターへの問い合わせが増えてしまうという課題がありました。こうした状況を改善するために、2025年12月に実施された実証実験を経て、新型チャットボットの正式導入が決定されたのです。
新型チャットボットの特長
「MOBI BOT AI Vector Search」は、顧客の曖昧な表現や同義語にも柔軟に対応できるように設計されており、これにより従来の課題を克服しています。AIは入力された自然な言葉を解析し、その意図を正確に理解して近い意味を持つFAQを提示します。これにより、顧客は必要な情報を把握しやすく、問い合わせの完了率が向上したのです。
このシステムは、通常のFAQからの回答を提供するため、生成AI特有の不正確な回答のリスクを回避できることも大きな利点です。確実な情報提供が可能なため、顧客からも高い信頼を得ています。
実証実験の成果
実証実験では、約2割の問い合わせ完了数の向上が確認されただけでなく、有人オペレーターへの連携数も減少しました。これにより、コンタクトセンターの業務効率が向上し、オペレーターはより高度な顧客対応に専念できるようになりました。これらの成果は、顧客満足度の向上にも寄与しています。
今後の展開
モビルスは、ファンケルの姉妹ブランドであるアテニアのオンラインショップへの「MOBI BOT AI Vector Search」の導入も予定しています。今後とも、顧客体験を向上させるための技術革新を続け、利用者一人ひとりに寄り添ったサービスを提供していく所存です。
顧客のニーズに応じた最適な回答を瞬時に提供することが可能なこのチャットボットは、今後のカスタマーサービスにおける重要なツールとして期待されています。これにより、顧客はより便利で満足なサービスを受けられることでしょう。ファンケルとモビルスが描く未来のカスタマーサービスに、ますます目が離せません。