日本国内での機関オープンアクセスプログラムの登録機関数が50に達成
日本国内の大学や研究機関におけるオープンアクセス出版の推進が進んでいます。特にMDPI Japanが提供する「機関オープンアクセスプログラム(IOAP)」では、2026年4月1日時点で、登録機関の数が50に達しました。このプログラムは、大学や研究機関の研究者がMDPIのジャーナルに論文を投稿する際、掲載料の割引を受けられる特典があります。
IOAPの意義と特徴
近年、円安の影響や掲載料(APC)の上昇により、研究者の経済的負担が増加している現状があります。そこで、IOAPは機関が費用負担をほとんどなく導入できる仕組みを持ち、オープンアクセス化を推進しています。このプログラムを通じて、参加機関に所属する研究者は、MDPIの全ジャーナルでの論文投稿時に10%の割引を受けることができます。
IOAPの具体的な利点
- - 自動適用の割引: 承認作業などの煩雑な手続きを省き、機関側の負担が最低限に抑えられます。
- - ダッシュボードの利用: 所属研究者の論文投稿や受理状況を確認できる仕組みが整備されています。
- - 機関リポジトリとの連携: 採択された論文のPDFとメタデータを、機関リポジトリへ自動で入稿する機能が利用可能です。この機能は任意で設定できます。
- - 割引サービス: MDPI Booksの書籍に関する掲載料や英文校正サービスの割引も提供されているため、研究者にとって非常にありがたいサービスが揃っています。
MDPI Japanからのメッセージ
MDPI Japanのオフィスマネージャーである山本 泉氏は、「IOAPの国内登録機関が50に達したことを非常に嬉しく思います。このプログラムは、研究者が必要な成果を発信するための支援を目指しています。」とコメントしました。彼女は、今後も研究者が円滑に研究成果を発表できる環境作りに貢献する意向を示しています。
国際的な広がり
IOAPは国内だけでなく、全世界でも拡大しています。2026年2月時点で、登録機関は1,000を超え、59カ国以上に広がっています。特に、MIT、ハーバード大学、オックスフォード大学など、名門大学でも参加していることから、その信頼性と重要性が伺えます。また、コンソーシアム契約を通じて、複数の大学や研究機関が一括して参加する動きも見られ、効率的な資源の活用が進められています。
MDPIの成り立ちと目的
MDPIは1996年にスイスで設立され、2026年には設立30周年を迎えます。査読付きオープンアクセスジャーナルを専門に出版しており、497のジャーナルを運営しています。MDPI Japanは2019年に東京・日本橋に開設され、日本の研究者をサポートするための様々な取り組みを行っています。
このような取り組みを通じて、MDPIは日本の研究コミュニティとの連携を深め、より多くの研究者が研究成果を発信しやすくする環境作りを目指しています。今後の進展に注目です。