調査の背景と目的
企業における情報持ち出しのセキュリティと管理の重要性が高まる中、本業界において承認ワークフローがどのように機能しているのか、またその運用上の課題は何かを明らかにするため、株式会社ボスコ・テクノロジーズが実施した調査の結果をご紹介します。
調査概要
先日、情報持ち出しに関するセキュリティ対策を実施し、承認ワークフローを導入している企業に勤務する情報システム担当者111名を対象に行われた本調査では、申請から承認にかかるプロセスや負担についての実態を把握することが目的でした。
1. 承認フローの段階数
調査の結果、情報持ち出しの申請が承認されるまでに「3段階以上」という答えが約6割を占め、その詳細として「3段階」が46.8%、次いで「2段階」が35.1%という結果が出ました。承認の手続きが多いという現状は、業務プロセスの複雑化を示唆しています。
2. 申請にかかる時間
また、情報持ち出し申請から承認までの時間については、43.2%が「1時間以内」で完了する企業は少ない一方、27.1%が「半日以内」と回答しており、スムーズな承認が難しい状況にあることが読み取れます。これは、迅速な業務遂行を求められるビジネス環境において、改善が必要なポイントです。
3. 申請内容の傾向
申請内容に関しては、秘匿性の高いデータに関連する申請が多く見られ、「社外秘の資料」や「顧客情報」に関するものが約58.6%を占めていました。
課題とその原因
調査の中で、約6割が承認ワークフローにおいて申請項目が多すぎることを課題と感じているという結果が出ました。これに加え、承認者の権限管理や承認手続きそのものが複雑であることも同様に指摘され、これらが業務の効率を低下させている要因と見受けられます。
労力がかかる業務
特に労力がかかっている業務としては、「承認済み情報の管理と追跡」が51.4%、次いで「申請者からの問い合わせ対応」が48.6%と多くの担当者が感じていることが浮き彫りとなりました。承認業務に多くの時間が取られ、重要な業務に専念できない状況を生む要因となっています。
企業に求められる機能
今回の調査を通じて、多くの企業が求める機能としては、承認者の代理設定機能や複数のデータ持ち出しを一括で申請できる機能が挙げられました。これらの機能は、業務の効率化や煩雑さを解消する手助けとなるでしょう。
まとめ
本調査からは、情報持ち出しの承認プロセスにおける多くの課題が浮き彫りになりました。企業としては、安全で効率的な承認システムの導入が求められる時代に突入しています。各企業は、特に申請項目の簡素化や情報管理の効率化に向けた取り組みを進め、より安全な業務環境を実現していく必要があります。
▼ 本調査の詳細を確認するにはこちらをご覧ください:
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株式会社ボスコ・テクノロジーズについて
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