「キャンプカレッジ2025」で絆を深める
2025年7月5日(土)と6日(日)、山梨県河口湖近くのフジプレミアムリゾートにて、ボランティアやクリニクラウンと共に、小児がん経験者のための交流イベント「キャンプカレッジ2025」が開催されました。このイベントは、認定NPO法人シャイン・オン・キッズが主催し、2017年から続けられているものです。参加者は小児がん経験者11名とそのきょうだい、家族を含む総勢36名です。
初めの一歩としての交流
開村式の際、子どもたちは少し緊張している様子でしたが、グラスハープの第一人者、大橋エリさんと音楽プロデューサーの油井誠志さんの牽引のもと、「音で仲間とつながろう」のテーマで合奏や音遊びが始まると、すぐに笑顔が広がりました。クリニクラウンのユーモラスな活躍もあり、笑い声が絶えない楽しい時間となりました。
心に寄り添うアートの時間
キャンプのメインアクティビティ、「ふりかえりビーズ」では、アメリカは発祥のアート介在療法「ビーズ・オブ・カレッジ」を取り入れています。この活動を通じて、子どもたちは治療を振り返り、自分の経験を形として表現しました。また、きょうだい達が「きょうだいビーズ」を作り、自身の気持ちを語り合うことで、家族内での思いを共有する貴重な時間も持たれました。
ピアトークでの励まし合い
夜にはグループに分かれ、経験者同士でピアトークを行い、同じ苦しみを共有した仲間同士で感じたことを話し合いました。親たちもペアレントナイトで心情を分かち合い、共感し合う姿が見受けられました。参加者からは、家族間でお互いの思いを聞けることができて良かったとの声が多く寄せられました。例えば、参加者の一人は「小さい頃からの経験を話せる良い機会になった」と語り、また別の参加者は「きょうだいが同じ経験を共有する友達を持てたことが意義深い」と感じていました。
多様な支援・参加者たちの活躍
今年は小児がん経験者を含む高校生が「こどもリーダー」として活動しました。彼らはイベントを盛り上げ、一緒にビーズをつなげる等、参加者を楽しませるための重要な役割を果たしました。ホスピタル・ファシリティドッグプログラムやアート介在療法などを提供しているシャイン・オン・キッズは、支援者としても活躍しています。
支えあいの仕組み
開催にあたっては、2024年末に実施したGREEN FUNDING「キャンプカレッジ2025 開催支援のお願い」により、129名の方からの支援を受けました。その結果、当初の目標を大きく上回る1,647,000円の寄付が集まりました。これにより、今回のイベントが実現できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
医療連携においても、東京都立小児総合医療センターの協力に感謝し、多くのボランティアや企業からの支援によって成功裏に終えることができました。
まとめ
「キャンプカレッジ2025」は、小児がん経験者とその家族が共に過ごすことで絆を深める貴重な機会を提供しました。これからもそのような支え合いの場が続くことを願っています。