天満屋ストアがシフト管理システムを導入し店舗運営の質を向上
「今日はレジ何台開けようかな?」。これは多くの小売業現場で頻繁に交わされるフレーズです。株式会社天満屋ストアは、この問いに対してデータに基づき、シフトを組む新たな手法を取り入れました。2023年春に導入したシフト管理システム「R-Shift」により、店舗運営が根本から変革を遂げたのです。
天満屋ストアのデータ活用の実態
天満屋ストアは岡山を中心に展開する地域密着のスーパーマーケットです。長年にわたり、現場力を高めてきた同社ですが、データの活用にも意欲的に取り組んでおり、シフト管理にとどまらず、売場運営や自動発注にもデータを活かすことで店舗運営の効率化を図っています。これによって同社の人時売上高は安定した水準を維持しており、同商圏の他社と比較しても高い生産性を誇ります。
インタビューで見えた課題と取り組み
本記事では、天満屋ストアのR-Shift運用を担当する浅野氏と堀西氏にお話を伺いました。これまでのシフト作成は主に紙とExcelによって行われており、従業員の希望などを考慮するのに膨大な時間がかかる課題がありました。
浅野氏は「ある日の人手が多い理由を明確に説明するのが難しく、特に新店や異動先では経験が通用しないことが多かった」と語ります。このため、データに基づいたシフト作成が不可欠であると感じたのです。
R-Shiftの導入による進化
新たに導入されたR-Shiftの「レジ自動開設機能」は、POSデータと売上予測を組み合わせて自動でレジの開設台数を算出する仕組みです。これにより、どのスタッフをどのレジに配置するのかをワークスケジュールとして自動割り当てできるようになりました。
実際、導入後の効果を確認した結果、開設台数と時間帯に関して、熟練者の経験とあまり変わらないことが判明しました。これに基づいて、全37店舗への導入が決定されたのです。
現場での変化と新しい働き方
R-Shiftを導入した結果、シフト作成にかかる時間は劇的に短縮され、さらにワークスケジュールも作成可能になり、当日の作業分担がスムーズに進むようになりました。特に、レジを担当するスタッフへの品出し依頼が心理的に行いやすくなり、指示する側の負担が軽減されたとのことです。
この他にも、レジの負荷を分散する工夫が導入され、1時間ごとにスタッフの配置を変えることで、業務の負担を均一に分配する仕組みも生まれました。
人時生産性への影響
高い人時売上高を維持してきた天満屋ストアにとって、R-Shiftは人員削減ではなく、業務の質の向上をもたらしました。堀西氏は「特に小規模店舗では効果が限定的だが、レジ以外の業務を効率よく割り当てることで生産性が向上した」と語ります。これにより、単に人数を減らすのではなく、業務の最適化が実現したといえます。
フィールドの広がりと今後の展望
現在、同社はR-Shiftの導入をレジ部門だけに留まらず、青果や惣菜など他部門への展開も視野に入れています。「どの作業を、いつ、どれだけ行うべきか」というデータに基づいた運営が行えるようになることで、さらに効果的な店舗運営が実現することを目指しています。
今後の展開として、データ主導の運営は天満屋ストア全体に新たな風を吹き込むことになるでしょう。データを操りながら、現場での実践を重視する同社の挑戦に注目です。