2026年全国従業員エンゲージメント調査の概要
株式会社アジャイルHRと株式会社インテージが共同で実施した「A&Iエンゲージメント標準調査」の結果が発表されました。本調査は全国の15歳〜79歳の有職者10,576人を対象にしたもので、業種別に従業員のエンゲージメント状況を分析しています。コロナ後の経済環境において、企業は人的資本を強化し、生産性を向上させる責任を担っていますが、そのエンゲージメント指標はここ数年、停滞気味です。
エンゲージメントの現状
全体のエンゲージメントの4年間の推移は、2023年の2.52から2026年の2.58までの間であまり変化していません。この停滞の背景には、労働力不足や改革に対する企業のアプローチがきっかけで、社員の活力を引き出すマネジメントの必要性が高まっていることが挙げられます。
業種別エンゲージメントのクラスター分析
調査では業種別のエンゲージメントを3つのクラスターに分類しました。具体的には以下の通りです。
クラスター1:高エンゲージメント型
このグループには、学術研究、専門・技術サービス業などが含まれ、心理的安全性やキャリア展望が高く評価されています。このグループの企業は、業務における自律性が高く、従業員のエンゲージメントが優れています。
クラスター2:投資型だがエンゲージメント不足
金融業や公務がこのグループに位置し、高い人材投資を行っているにもかかわらず、心理的安全性やキャリア展望に課題を抱えています。投資が先行しているものの、組織マネジメントが追いついていないことが問題視されています。
クラスター3:低エンゲージメント型
製造業や運輸業などが含まれ、すべての指標で最低水準とされています。外的な変化による業務負担が従業員の心身に影響を及ぼし、エンゲージメントの低下を招いている状況です。
業種別の具体的な傾向
学術研究、専門・技術サービス業
4年でスコアは+0.29ポイントの2.95に上昇し、トップに立ちました。特に「仕事のコントロール」が高く評価され、自律的に業務を行える環境が整っています。しかし、同僚からのサポートが低いという課題も残ります。
農業、林業、漁業
この業種は2位に躍進し、特に「仕事のコントロール」や「ワークライフバランス」が評価されています。人手不足が課題ですが、改善が見られています。
公務
高い職場資源を持ちながらも、官僚的な組織風土や人事評価がエンゲージメントを抑制しています。職員の心理的安全性を確保することが急務です。
製造業
この業種は3年連続で最下位に留まり、経営層と現場の乖離が深刻です。デジタル化に対する抵抗感も問題視されています。
まとめ
業種ごとのエンゲージメントの格差が明らかになった今回の調査は、企業が従業員の意欲を高め、組織内の心理的安全性を確保するための方針を見直すべき重要なタイミングであることを示唆しています。経済の変化に適応し、持続可能な成長を目指すために、企業はこのエンゲージメント調査を参考にすることが求められるでしょう。
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