米Cyclopure社との提携で加速するPFAS対策事業の展望

クリタ工業株式会社(以下、クリタ)は、米国イリノイ州の企業Cyclopure社に出資し、PFAS除去材「DEXSORB」に関するパートナーシップを深めました。この提携を通じて、クリタは米国におけるPFAS対策事業を強化し、革新的な水処理ソリューションの普及を目指しています。

PFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances)は、工業から消費者向け製品に至るまでさまざまな用途で利用されてきました。特に、PFOSとPFOAは、水を弾く特性や高い耐久性から広く使われていましたが、発がん性などの健康リスクが関心を集め、欧米では規制が強化されています。2024年には米国で新たな水質基準が導入される予定で、PFASの分析および除去技術のニーズが急速に高まりつつあります。

Cyclopure社は、PFAS吸着素材の開発に特化した水処理技術会社であり、特に「DEXSORB」はその成果の一つです。この素材は植物由来のβ-シクロデキストリンを基にしており、PFASを選択的に除去する能力を持ち、様々な水質環境において安定したパフォーマンスを発揮します。また、再生が容易で廃棄物の濃縮処理にも対応しているため、環境負荷の軽減にも寄与することが期待されています。これにより、家庭用、産業用、さらには地下水の管理まで幅広く活用されています。

クリタの米国子会社であるクリタ・アメリカ社は、Cyclopure社との間で2025年9月にPFAS除去に関するソリューション拡大のための契約を締結しました。このパートナーシップを通じて、クリタ・アメリカ社は、米国市場向けの上下水道や産業用途において「DEXSORB」を利用した水処理装置の技術検証を進めています。また同社は、ミシガン州に建設予定の再生工場の設計や設備の試運転を担当することになっています。

今後、両社は米国において「DEXSORB」の商業規模の再生工場を立ち上げ、再生品の流通を進める予定です。クリタ・アメリカ社は、米国の水道事業者向けに「DEXSORB」を搭載した水処理装置を提供し、厳格な水質基準に基づくPFASの除去実績を重ねていく方針です。

クリタグループは、自社で培った水に関する専門知識を活かし、サステナブルな社会の実現に向けて新たな技術やビジネスモデルを開発し続ける意向です。これによりPFAS対策事業の国際展開を進め、米国を実績の拠点としながら、日本や欧州などでも「DEXSORB」を広める基盤を構築することを目指しています。環境保護の重要性が高まる中、クリタの取り組みは今後ますます注目されることでしょう。

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