インフラAX戦略会議2026、DXとAIで新たなインフラ管理を探る
2026年7月9日、東京ビッグサイトにおいて「インフラAX戦略会議」が開催されました。この会議は、地方自治体インフラAXサミット実行委員会が主催し、同日行われていた「自治体総合フェア2026」と共催の形式をとりました。会議には112名もの参加者が集まり、内閣官房や国土交通省の担当者、大学教授、自治体職員、民間企業の代表者らが一堂に会し、インフラ管理の未来について議論を交わしました。
開催の背景
今、日本の社会インフラは老朽化が進む一方で、担い手となる人材が減少するという二重の課題に直面しています。このような現状に対処するため、会議ではDX(デジタルトランスフォーメーション)とAIを組み合わせた「インフラAX」が提案されました。インフラAXとは、デジタル技術によってインフラの“整備”を行い、AIを用いてその効果を“活用”するという新たなフレームワークです。
講演内容
基調講演1: AIと官民の連携の方向性
最初の基調講演では、内閣官房の吉田宏平氏が、2050年に向けて働き手の約4人に1人が失われるという予測をもとに、デジタル化の重要性を強調しました。官民の連携を強化し、共同調達などでインフラ管理の効率を高める方向性を示唆しました。
基調講演2: ストック効果の「見える化」
続いて、国土交通省の小林正典氏は、英のEBPMに学びながら、インフラのストック効果をデータで見える化する手法を発表しました。具体的には、地方自治体での官民連携によるプロジェクトの成功事例を紹介し、効果的なインフラ戦略の重要性を語りました。
ビデオ講演: AIとの協働
大阪大学の貝戸清之氏は、AIと人間の役割分担について話し、AIがデータを分析し、最終判断は人間が行うという新しいアプローチの必要性を訴えました。
先進事例の共有
徳島県美波町からは、大地辰弥氏が登壇し、全職員が生成AIを使う環境を整えるための取り組みを紹介しました。物理インフラとデジタルインフラの融合を図る中での課題や成功事例を共有し、他の自治体に向けた呼びかけも行いました。
民間企業の取り組み
最後に、数社の民間企業が特化型AXサービスを紹介しました。AIの導入だけが解決策ではないことを強調し、基盤となるデータ整備の重要性と人間の判断が不可欠であることが繰り返し強調されました。
まとめ
「インフラAX戦略会議」は、今後のインフラ管理におけるDXとAIの役割を探る重要なイベントでした。老朽化と担い手不足に対処するには、政府、自治体、民間企業が協力し合う必要があります。これからの未来を見据え、持続可能で効率的なインフラ管理を実現するための道筋が、多くの参加者によって描かれました。今後の展開に期待が寄せられます。