映画『うぉっしゅ』公開直前試写会レポート
2025年4月28日、TBSラジオ『えんがわ』が主催する映画『うぉっしゅ』の公開直前試写会が、東京・秋葉原のUDXシアターで行われました。この映画は新進気鋭の映画監督・岡﨑育之介の2作目であり、介護をテーマにした物語が描かれています。
岡﨑監督は、前作『安楽死のススメ』に続く作品で、同じく重いテーマを軽やかにコメディとして昇華させる能力を持つ監督です。『うぉっしゅ』では、暗い印象を持たれがちな介護という題材に、色とりどりの視点を持ち込むことで、観客に心地よい余韻と感動を与える作品に仕上がっています。
試写会当日は岡﨑監督をはじめ、TBSラジオ「金曜ワイドラジオTOKYO『えんがわ』」のパーソナリティである玉袋筋太郎さん、外山惠理アナウンサーが登壇しました。特に外山アナウンサーは、岡﨑監督の祖父・永六輔との関係もあり、二人の過去の思い出や、ラジオ番組への思いなども語られ、場が和やかな雰囲気に包まれました。
映画の中では、研ナオコが演じる認知症の祖母・紀江の姿が強く印象に残ります。玉袋筋太郎さんは、肉親の認知症に対するショックや受け入れ難さを語り、逆に、忘れる能力が与える新しい気持ちの素晴らしさについても触れていました。このように、岡﨑監督が表現する記憶の喪失が新たな日常を意味するというメッセージが印象深いです。
監督は研ナオコへの主演依頼時、「断られても仕方ない」と思っていたものの、彼女から「妥協するなら出ない」との回答を受け、これには岡﨑監督も驚きながら感激したと言います。撮影現場では、研からの厳しい意見を受け入れ、妥協なしに作品を作り上げました。このような背景が、映画にリアリティを与えています。
ダブル主演の中尾有伽やその他のキャストも見逃せない存在です。少人数ながらもその存在感は強烈で、特に外山アナウンサーは、エンドロールを真剣に確認した経験が初めてだったと語るほどでした。彼らの演技が、物語を一層深く味わい深くしています。
岡﨑監督は、「観客がこの映画を見終えた後に、大切な人に電話をしたいと思ってもらえることが、この映画の意義だ」と語り、その思いがしっかりと伝わりました。介護というテーマから生まれてきた、家族や愛する人々の絆を再確認させるような作品の誕生は、この映画の大きな魅力の一つです。
映画『うぉっしゅ』は、映画館での出会いによって、観客の心に深く響くことでしょう。全国公開は5月2日(金)ですので、ぜひ劇場でその瞬間を体感してみてください。
映画情報
- - タイトル: うぉっしゅ
- - 監督/脚本/企画: 岡﨑育之介
- - 配給: NAKACHIKA PICTURES
- - 公開日: 2025年5月2日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他全国公開
- - 公式サイト: 映画『うぉっしゅ』
番組情報
- - 番組名: 金曜ワイドラジオTOKYO「えんがわ」
- - 放送時間: 毎週金曜日 13:00~15:30 生放送
- - 出演者: 外山惠理(TBSアナウンサー)、玉袋筋太郎
- - 番組HP: TBSラジオえんがわ
- - メールアドレス: engawa@tbs.co.jp
- - Twitter: @radio_engawa
- - YouTube: @engawa-905