Kids Public十周年:未来の子どもたちを支える新たな挑戦
2015年に設立された株式会社Kids Publicは、オンライン医療健康相談窓口として多くの自治体にサービスを提供し、今月で設立10周年を迎えました。これまでに237の自治体で導入され、累計30万件を超える相談に対応してきた実績から、次の10年に向けた新たなビジョンと挑戦が始まります。
これまでの10年間の歩み
Kids Publicの代表である小児科医の橋本直也は、「病院で待っているだけでは健康は守れない」という実感から「小児科オンライン」を立ち上げました。2018年に初めて自治体として導入したのは鹿児島県錦江町と埼玉県横瀬町でした。当初から「夜間や休日に相談できる場所がない」「核家族化で孤立している」といった地域医療や子育て支援の課題に応え、2022年には富山県を含む多くの自治体でもサービスが拡大されました。このような背景のもと、Kids Publicは子育てを支える社会インフラとしての地位を確立してきました。
特に、2020年は新型コロナウイルスが大きな影響を及ぼす中、全国民に向けたオンライン相談サービスを行い、住民の不安を少しでも軽減することに努めました。これにより、累計登録者数は15万人に達し、エビデンスに基づくサービスの必要性が広く認識されるようになりました。
オンライン相談の重要性
最新の調査によると、産後や子育て中のメンタルヘルスに関して、自治体が抱える課題は多岐にわたります。特に「不調を抱える方を早期に発見できない」といった問題や「住民が相談しにくい環境」が指摘されています。Kids Publicは、相談者から寄せられる内容から、リスクが疑われる場合には速やかに居住する自治体と連携し、早期発見に寄与しています。これにより、これまで自治体の支援を受けたことがない方々が多数救われていることが実証されています。
また、オンライン相談の導入を進めた自治体では、「来庁が難しい住民への支援ができた」、また「利用者の満足度が上昇した」という効果も現れています。これにより、地域医療の向上に寄与する一方、住民が気軽に相談できる環境が形成されています。
エビデンスに基づく事業展開
Kids Publicは、医療的なエビデンスに基づいたサービスの展開を重視し、これまでに20本の論文発表や61件の学会発表を行ってきました。中でも、横浜市と連携して行った「産後うつ病の症状予防に関するオンライン相談サービスの有効性」に関する大規模研究が注目されています。この研究では、相談サービスを受けたグループは受けなかったグループに比べて、産後うつ病の高リスクとなる人の割合が33.5%も減少したことが明らかとなりました。
ここから見えてくるのは、Kids Publicが果たす役割は単なるオンライン相談に留まらず、地域医療や産後ケアの強化にまで及ぶということです。オンライン相談の普及により、多くの家族が安心して育児に専念できる社会が実現しつつあります。
未来に向けた新たな挑戦
Kids Publicは次の10年間に向けて、オンライン診療体制の確立や、自治体との連携強化、プレコンセプションケアのプレゼンテーション、思春期向けサービスの開発など、将来的なビジョンを明確にしています。特に、「D to P with N」という新モデルにより、看護師が患者の側にいて医師と情報を共有する形式のオンライン診療を進めています。これにより、より正確な診療と支援が可能となります。
また、地域のリソースとの連携神して、オンライン上で相談を受けた内容を実際の支援へとつなげる仕組みを強化。これにより、地域全体で子育てを支えるための新たな価値を創造します。
さらに、Kids Publicは、AIとの共創を追求し、「人間が介在する価値」を重視。特に医療や育児に関連する領域では、情報の正確性と人間の感情に響くアプローチが必要です。AI技術と人間の相互作用によって、より良い支援体制が構築されていくことでしょう。
まとめ
Kids Publicは、「社会が成育過程の健康を守る」ことが当たり前の未来を目指し、これからの10年も挑戦を続けます。私たちが描く未来は、ただサービスを提供するだけでなく、すべての子どもたちが健やかに成長できる社会の実現。このビジョンを私たち一社だけでなく、自治体や企業、そして個々の皆様と共に実現していくことを願っています。これからもKids Publicは、成育過程をしっかりと支え、共に新しい価値を創出する活動に取り組んでまいります。