AIインフラの進化
2026-03-30 11:25:02

東京と福岡を結ぶAIインフラの実現、IOWN APNの可能性に迫る

東京-福岡間を結ぶAIインフラ技術実証の成功



東京と福岡を結ぶ遠隔分散型AIインフラの技術実証が、GMOインターネット株式会社、NTT東日本、NTT西日本、QTnetの4社によって実施されました。このプロジェクトでは、最先端の「IOWN APN(All-Photonics Network)」を活用し、AI開発の新しい可能性を探ることを目的としています。

1. 実証実験の背景


近年、生成AIや大規模言語モデル(LLM)が急速に普及し、それに伴いAI開発基盤の需要が高まっています。従来は、GPUと大容量ストレージが物理的に同じ場所に配置される必要がありましたが、地理的制約を超える分散型インフラの構築が求められていました。これに応じて、IOWN APNを利用した新たな接続技術が検討されたのです。

2. 事前実証と本実証の概要


2025年7月、4社は東京と福岡間(約1,000km)を想定した疑似環境で性能テストを行い、成績は良好でした。この成果を基に、2025年11月から2026年2月の間に、実際の環境でのAI学習性能を測定するための本実証実験に進みました。

本実証では、渋谷区のGMOインターネット第2本社と福岡市のQTnetデータセンターをIOWN APNで接続し、画像認識タスクや大規模言語モデルタスクにおける学習時間を検証しました。具体的なタスクとしては、ResNetによる画像分類とLlama2 70Bによる言語処理が含まれています。これにより、遠隔環境でもローカル環境と遜色ないパフォーマンスが得られることが確認されました。

3. 実証結果の詳細


大規模言語モデル(Llama2 70B)の結果


  • - ローカル環境: 24.87分
  • - 遠隔環境(IOWN APN経由): 24.99分

ここでは、約0.5%の性能低下にとどまり、AIの学習効率に与える影響が極めて小さいことが示されました。

画像分類(ResNet)の結果


  • - ローカル環境: 13.72分
  • - 遠隔環境(IOWN APN経由): 14.38分

データの最適化によって、画像分類タスクでも実用的なレベルでの処理が実現されたことが確認されています。これにより、遠隔地の計算資源を効果的に活用できることが再確認されました。

4. 今後の展望


今回の実証から得られた成果は、AI開発における地理的制約を克服するための重要なステップです。データを物理的に移動させずとも、遠隔地の計算資源を利用できる新しいモデルが構築され、特に金融や医療といった分野での実用化が期待されています。このモデルは、データ主権やセキュリティ要件が厳しい業界でも導入が可能であり、今後の展開に注目が集まります。

GMOインターネット、NTT東日本、NTT西日本、QTnetの4社は、技術の普及を進め、社会全体にインパクトを与えるAIインフラの実現を目指していきます。これにより、データ転送に関わるコストや時間を削減し、計算資源の柔軟な運用が可能になるでしょう。

5. お問い合わせ


本実証に関する詳細や今後の取り組みについては、各社の公式ウェブサイトまたは提供されているお問い合わせ窓口をご利用ください。AI技術の進化に向けた一歩として、未来の可能性をさらに広げていくことでしょう。


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