三井不動産リアルティ、ITシステムの可視化で効率化を実現

ITの可視化で実現した業務効率向上

近年、三井不動産リアルティ株式会社は、その先進的なIT戦略によって業務効率を大幅に改善しました。特に同社は、デジタルアダプションプラットフォーム（DAP）を提供するWalkMe株式会社の「WalkMe Discovery」を導入し、130以上の社内システムの棚卸しとコストの最適化を目指しています。

三井不動産リアルティとは

三井不動産リアルティは、個人向け不動産仲介「三井のリハウス」や、駐車場サービス「三井のリパーク」、さらにはカーシェアサービス「三井のカーシェアーズ」など、広範な不動産サービスを展開しています。38年連続で不動産売買仲介取扱件数全国第1位を記録している同社は、不動産流通事業のリーディングカンパニーとして確固たる地位を築いています。

直面するIT投資の課題

しかし、同社は近年、課題に直面していました。130を超えるシステムが稼働している中で、新旧システムが併存し、重複投資や管理コストの増加が発生。IT投資は過去10年間で増加傾向にあり、投資対効果を可視化する必要がありました。こうした状況を踏まえ、業務アプリケーションの実利用データを基に、効率的なIT投資の見直しが急務となっていました。

WalkMe Discoveryの導入

そこで、三井不動産リアルティはWalkMe Discoveryを導入。このツールは、社内で使用されているアプリケーションの利用状況を自動的に把握し、想定されていた運用と実際の活用状況とのギャップを可視化します。これにより、組織全体のIT資産の活用状況を把握できるようになり、業務効率向上に貢献しました。

このシステム導入により、利用頻度の低い7つの社内システムを廃止し、ITコストの削減とリソースの最適配分が実現。また、定量的なデータに基づく意思決定が可能となり、IT資産の棚卸しの精度が向上しました。特に従来は可視化が難しかったシャドーITの検出が可能になり、セキュリティリスクの低減にもつながりました。

スピード感ある決定の重要性

三井不動産リアルティのITマネジメント部長である齊藤宜史氏は、今回のWalkMe Discoveryの導入によって、社員一人ひとりの業務に基づいた実利用データをもとにシステムの評価ができるようになったとコメント。これにより、短期間でのシステム廃止とリソースのより戦略的な再配分が実現しました。

また、WalkMe株式会社の代表取締役である小野真裕氏も、IT戦略の高度化においてWalkMe Discoveryが重要な役割を担ったことについて話しています。システム環境が複雑になっている中で、実際の利用状況を把握することは、デジタルトランスフォーメーション（DX）における重要なステップとなります。