通信制高校へのイメージ調査と世代間の意識の違い
2025年1月24日から1月28日にかけて、株式会社プレマシードが実施した調査によると、通信制高校に対する10代の良いイメージが、親世代と大きく異なることが明らかになりました。調査では、10代の約45.7%が「通信制高校」に対して肯定的な印象を持っている一方で、親世代は60.5%が否定的な見解を示しています。この世代間の差にはどのような背景があるのでしょうか。
調査背景と目的
近年、不登校の増加が問題となっており、実際に2024年5月時点では、29万118人の生徒が通信制高校に通っています。通信制高校は、様々な理由で全日制高校に通えない学生に対する有力な選択肢となっています。この調査は、子世代と親世代における通信制高校に対する考え方の違いを明らかにし、より良い理解を促進することを目的としています。
調査結果のポイント
調査の結果、10代が通信制高校にポジティブな印象を持つ理由として、身近な人が通信制高校に通っている経験が影響していることが考えられます。
・知り合いに通信制高校に通っている人が「いる」と回答した割合は全体の24.3%、特に10代では39.5%と高い数値を示しました。
・通信制高校へのイメージが「良い」と答えた割合は、10代で58.0%、親世代で39.5%でした。この結果から、若者が通信制高校を身近に感じ、説得力のある情報源であることが分かります。
ポジティブとネガティブなイメージ
ポジティブなイメージとしては、「不登校でも卒業できる」や「自分のペースで学べる」ことが挙げられています。一方で、ネガティブな印象としては「ひきこもりが多い」や「いじめがある」といった声があり、これが親世代の否定的な見解と結びついているのです。
情報の収集と親子の意見交換
調査によると、通信制高校に関する情報を得る方法として、公式サイトや口コミサイトを活用する人が多く、相談する相手としては母親が最も多い結果となっています。これは、家族内で活発に情報を交換する姿勢が反映されていると言えます。
また、母親と子ども間でのコミュニケーションの深さから、親の理解が進むことで、通信制高校へのイメージが変わっていく可能性が見えてきます。実際、10代の女性は特に通信制高校の内容に対する関心が高く、具体的な質問や不安を持っている傾向があります。
まとめ
調査結果は、通信制高校におけるジェネレーションギャップを浮き彫りにしました。若い世代には新たな評価がなされている一方で、親世代には従来のイメージが強く残っています。この差を理解し、克服することで、今後、通信制高校に対する偏見を少しずつ解消し、より多くの学生が自分に合った学びのスタイルを選択できるようになることが期待されます。
今後は、通信制高校が持つ多様な魅力を広く伝えていくことが求められます。プレマシードとしても、通信制の特長を伝える活動を続け、より理解が深まるよう努めて参ります。