日本人投資家調査
2025-07-18 14:47:30

アジア太平洋地域の投資環境分析: 日本人投資家の意識と動向

アジア太平洋地域の投資環境分析: 日本人投資家の意識と動向



フィデリティ投信株式会社が発表した最新の調査によると、アジア太平洋の個人投資家が2025年上半期の市場動向にどのように対処しているのか、また今後の投資戦略がどのように変化するかが明らかになりました。この調査は日本、中国本土、香港、台湾、シンガポール、オーストラリアを含む計6地域、合計6,525人を対象に実施されました。

調査の背景と目的


今年の調査は、2025年の市場のボラティリティが高かったことを背景に、個人投資家がどのような行動をとったのか、また今後12ヶ月間の展望について焦点を当てています。アジア太平洋全体では、センチメントは慎重なものの楽観的な態度が見られ、全体的に投資や貯蓄を増やす傾向が確認されました。

日本人投資家の行動


特に注目したいのは、日本の個人投資家です。調査によると、日本の投資家の64%が不透明な市場環境であっても投資計画を変更しないと回答しており、長期投資の意識が強く感じられます。また、株式投資に意欲を示す回答者は4割以上に上っており、オルタナティブ投資へのシフトも視野に入れているようです。

このような傾向は少なからず、プラチナNISAなどの少額投資非課税制度の拡充に対しても期待を寄せています。調査において、半数以上がこの制度を利用したいと回答しました。

投資期間と意向


日本の個人投資家の約60%は、5年を超える長期投資を考えていることが明らかになり、さらなる資産の積み立てを志向しています。期待リターンに関しては、約40%が5%以下を見込んでいる一方で、15%以上のリターンを目指すような投資家も少数存在が確認され、全体としては規律をもった投資行動が伺えます。このような傾向は、アジア全体の流れと比較して見ても、日本の投資文化の成熟を感じさせます。

投資目的の変化


興味深いことに、日本人投資家は「退職後の資金準備」を最も重視していることが分かりました。この調査では、55%がこの理由を挙げ、次いで「緊急時の資金準備」が52%、大きな買い物のための資金を準備することが31%となっています。とはいえ、自己設定したファイナンシャル・ゴールを達成できそうだと感じる投資家の比率が最も低く、わずか33%という結果が出ています。

まとめ


全体的に見て、日本の投資家は慎重ながらも堅実な姿勢を保ち続けています。長期の視野に立った資産運用が浸透している一方で、経済状況の厳しさが自己評価に影響を与えている現状が見えます。今回の調査結果を通じて、フィデリティ投信のマクロストラテジスト重見吉徳氏は、日本の投資家が投資環境の変化にしっかりと対応し、力量ある資産運用が期待されるという見解を示しています。今後も、金融リテラシーの向上が進むことに期待が寄せられています。


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