早稲田大学と仁和寺、文化財研究の新たな連携
2026年3月30日、早稲田大学文学学術院と真言宗御室派の総本山仁和寺は、文化財の調査や研究を基盤とした包括的な連携協定を結びました。この協定は、双方が互いに教師や研究者を派遣し、資料や情報の交換を行うことを目指しています。
協定の目的と内容
本協定では、研究活動や教育の推進を目的とし、主に以下の事項に取り組むことが明記されています。
1.
双方の相互訪問による研究・教育活動の充実
2.
学術資料や関連情報の交換
3.
密教文化や宮廷文化の研究を目的とした学術交流活動
4. その他、双方が合意した学術交流活動
これにより、仁和寺に伝わる多くの文化財や資料が研究対象となり、学生や研究者にとって新たな学びの場が提供されるでしょう。
協定に至った背景
この連携協定の成立には、川尻秋生教授が2023年に仁和寺の依頼で実施した講演が大きな役割を果たしました。その講演から、仁和寺の宗務総長・大林實温氏が、寺院に伝わる未調査の文化財についての学術調査を求める旨を説明したことが契機となり、両者の連携の必要性が確認されました。また、川瀬由照教授もこの重要性を認識し、文化財の学術的な探求が大学院生にとって貴重な機会であると捉えました。
今後の活動計画
今後は川尻教授と川瀬教授が中心となるコーディネーターとなり、文化財調査を進め、研究成果の発信や教育プログラムへの展開、展示・公開活動を実施していく予定です。具体的には、仁和寺所蔵の彫刻や絵画などの資料の調査・研究を行い、その成果を目録としてまとめ、シンポジウムや市民向け講座を開催することが見込まれています。
関係者の言葉
文学学術院長・柳澤明氏は、「この協定により、学生たちは日本の歴史や文化を深く知る機会を得ることができ、デジタル人文学の手法も取り入れた研究や学びの展開が期待される」と述べました。また、
仁和寺門跡・瀬川大秀氏は、「この度の協定を通じて、私たちの所有する文化財の価値を明らかにし、次世代へと継承していきたい」との抱負を表明しました。
この包括連携協定を基に、早稲田大学と仁和寺の新たな研究の扉が開かれ、多くの人々に文化財の魅力が伝わることを期待しています。