年末商戦に要注意!宅配詐欺の現状と対策
年末年始のピークシーズンは、オンラインショッピングが活発になる期間です。この時期、クリスマスやお歳暮、福袋の需要が高まり、多くの消費者は複数の荷物を同時に待つことになります。そのため、配送状況を正確に把握するのが難しくなり、正規の通知と偽のメッセージを見分けることができなくなる状況も多く見られます。特に、近年では偽サイトやSMSを使った詐欺が増えており、注意が必要です。
NordVPNの調査
個人向けセキュリティサービスを提供するNordVPNは、年末年始の商戦を狙った「宅配詐欺」に関する調査を実施しました。この調査は、セキュリティツール「脅威対策Pro」のデータをもとに、9月から10月のひと月間におけるフィッシング詐欺の最新動向を分析したものです。最近の調査では、配送業者を装った悪質なウェブサイトの数が、前月比で86%も増加していることが明らかになりました。特に、DHLをかたった偽サイトは206%増と非常に高い割合を記録しています。
調査に参加した人のうち38%が配送関連の詐欺に遭った経験があると回答しており、その多くがSMSを通じたものだとしています。また、アメリカの連邦取引委員会(FTC)のデータによれば、メッセージ詐欺による損失は2024年には4億7,000万ドルに達し、2020年との比較で5倍以上の規模に成長しています。
日本国内の状況
日本でも、偽の配送業者からのフィッシング詐欺が横行しています。「お荷物をお届けにあがりましたが、不在の為持ち帰りました」という形で偽のサイトへと誘導する手口が頻繁に報告されています。主要な物流企業も、自社を装った不審なSMSやメール、電話について公式に警告を発出し、注意喚起を行っています。
フィッシング対策協議会の調査結果によれば、宅配便の不在通知を装ったフィッシング詐欺は、2024年12月には全体の約9.8%を占めていましたが、2025年10月には約10%に達し、昨年末の水準を上回っています。特に、宅配便の不在通知を利用したSMSが報告されており、最近では生成AIを駆使して、文面が個別に変更されている事例も増えています。
具体的な対策法
NordVPNのCTOであるマリユス・ブリエディス氏は、配達詐欺を防ぐためのポイントを以下のように示しています。
1.
追跡リンクをクリックしない: メールやテキストメッセージ内のリンクを避け、公式サイトやアプリから追跡番号を入力する方が安全です。
2.
「緊急」のメッセージに警戒: 「即刻対応が必要」といったメッセージはフィッシングの可能性が高いです。
3.
送信者の詳細を細かく確認: スプーフィング技術を使って、本物のように見える住所や電話番号を使用する詐欺師がいますので、慎重に確認しましょう。
4.
情報や手数料の要求に応じない: 不審なメッセージが届いた場合は、リンクを開かず公式サイトで事実確認を行うことが重要です。
セキュリティを強化することが重要
マリユス・ブリエディス氏は、特に年末のショッピングシーズンに合わせてスミッシングや成りすまし詐欺が増加していると警告しています。年末のセールが行われる時期には、フィッシング詐欺がさらに拡大する恐れがあるため、基本的なセキュリティ対策を徹底することが不可欠です。強力なパスワードの設定や二要素認証の使用、VPNの利用を積極的に行うことをお勧めします。
NordVPNについて
NordVPNは、世界中で多くのユーザーに愛用されている先進的なVPNサービスを提供しています。8,200台以上のサーバーを世界127カ国に展開し、オンラインプライバシーを強化する機能が充実しています。特に、「脅威対策Pro」は悪質なウェブサイトやトラッカーのブロックに加え、マルウェアスキャンも行える優れた機能を搭載しています。また、海外旅行者向けの新しいサービス「Saily」では、現地でSIMカードを購入することなく、簡単にデータ通信を行うことができます。詳細は
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