木材のあるオフィスがもたらす働きやすさの新たな可能性を探る
東京都にて開催される「WOODコレクション(モクコレ)2026」は、国産木材の需要喚起と利用拡大を目指す展示商談会です。このイベントは、2026年2月12日と13日の2日間、東京ビッグサイトにて行われ、今年で10回目の開催を迎えます。多様な出展者が全国から集まり、持続可能な未来へ向けた「木のある社会」の実現を目指します。さらに、リアル展とオンライン展(1月19日~2月27日)を組み合わせたハイブリッド型の展示会になります。
近年、働き方においては生産性だけでなく、「心理的安全性」や「ウェルビーイング」が重要視される傾向が強まっています。特にコロナ禍を経て、多くの企業が新しい働き方を模索する中で、木材を取り入れたオフィスデザインが注目されています。WOODコレクション2026では、全国のビジネスパーソンを対象にした意識調査も行われ、その結果から木のある空間の価値が浮き彫りになりました。
調査結果による木のある空間の魅力
調査によると、多くの人々が木のある空間に対して「落ち着き」「安心感」「親しみ」といったポジティブな印象を抱いていることが分かりました。特に「気持ちが落ち着く」と答えた人は44.8%、次に「安心感を感じる」が35.8%という結果になっています。これは木質空間がもたらす心理的な快適さが、働く環境において重要な要素であることを示しています。
さらに、木材を取り入れたオフィスでは「リラックスして働ける」との声が敢えて最も高く評価されており、職場での疲労感を軽減し、モチベーションの向上にも寄与する可能性があることも明らかになっています。
特に20・30代の男性職員からは、木のある空間が「コミュニケーションを促進する」と感じる割合が高く、また女性においては「アイデアが出やすい」「モチベーションが向上する」という意見が目立ちました。これらのデータは、木材の活用が性別や世代によって異なる影響をもたらしていることを示しています。
ウェルビーイングと企業イメージ
調査結果では、木材活用が企業のイメージ向上にも寄与する可能性が示されており、企業が木を活用したオフィスづくりを進めることは、従業員の働きやすさだけでなく、地域への配慮も評価されるとなっています。合計で過半数の人が「良くなる」と感じると答え、木質のオフィス設計が企業の社会的責任を果たす一環としても評価されています。
多くの参加者からは「親しみやすい企業である」「従業員の働く環境を大事にしている」といった点が強調され、木材の使用が組織文化のポジティブな変化を促すことが期待されています。
木材の可能性を探求する場
こうした調査結果は、WOODコレクション2026の来場者が「木のあるオフィス」の重要性や価値を理解するための貴重な情報となります。今年のテーマは「国産木材が切り拓くミライの産業・社会・暮らし」であり、単なる展示にとどまらず、国産木材を利用した建築事例やプロダクトを通じて人々に新しい気づきを提供する場を創出することを目指しています。
このイベントは、建築士やデザイナー、企業の経営者、さらには一般の人々も対象として、木材の最新トレンドを紹介し、次世代の暮らしや社会に向けた新たなアイデアを生み出します。今後、木材利用は建築現場にとどまらず、都市づくりやさまざまなライフスタイルの中でも不可欠な要素となるでしょう。
まとめ
木材はただの素材ではなく、働く環境や社会全体に新たな価値をもたらす存在となり得ることが、今回の調査から伺えます。国産木材の活用を進めることは、サステナビリティや地域貢献といった未来を見据えた選択肢であり、その可能性を探る場としての「WOODコレクション2026」をぜひ、足を運んで体感してみてください。興味のある方は、事前登録制で入場無料のイベントに是非ご参加ください。