岡部株式会社の最新技術「セレクトベース」
2023年5月、岡部株式会社が新しく刷新した露出型柱脚工法「セレクトベース」が注目を集めています。この製品は2021年に発売され、以来約7,000柱の販売実績を誇りますが、今回の改良によりその性能がさらに向上しました。
「セレクトベース」とは?
「セレクトベース」は、建物の設計要求に応じて柱脚を選択できるヒンジタイプの露出型弾性固定柱脚工法です。この工法は、建物の耐震性や安全性を高めるために設計されています。この度の刷新により、従来以上に工事が効率化され、また安全性も強化されています。
(画像提供:株式会社MTG)
改良された3つの特長
1. 計算負荷の低減
新しい「セレクトベース」では、保有水平耐力計算の際に、通常必要とされる設計上の特性係数の割増しが不要になるなど、設計時の負担が大幅に軽減されます。これにより、多くの設計者にとって作業が楽になるでしょう。
2. 向上した回転剛性
本製品の改良により、柱脚の回転剛性値が約1.23倍向上しました。これにより、外部からの力に対する固定度も高まり、さらなる変形耐性を実現しました。こうした技術改善は、高い耐震性が求められる現代の建築物において、非常に重要です。
3. 適用範囲の拡大
新たに高強度のプレスコラムが柱材に追加され、適用される柱材の範囲も広がりました。これにより、設計者はより幅広い選択肢を持つことができ、様々な建物の設計要件に応じた対応が可能になります。
建設業界への影響
岡部株式会社と旭化成建材が共同で開発したこの「セレクトベース」は、今後の市場ニーズに応じた製品開発を進める基盤ともなります。特に建設コストの削減や施工効率の向上は、業界全体にプラスの影響をもたらすでしょう。
岡部株式会社の理念
岡部株式会社は、1917年に創業以来、「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」という企業理念を掲げています。建設関連製品事業に加え、環境保護にも注力しながら、持続可能な社会の実現に向けた活動を続けています。
同社の技術開発により、防災や減災、国土の強靭化を図ることをミッションとしており、その姿勢はこれからも変わらないでしょう。
まとめ
「セレクトベース」は、性能向上によって建設業界に革新をもたらす製品として大いに期待されています。安全性と経済性を兼ね備えたこの技術は、多くの建物に採用されることになるでしょう。岡部株式会社の今後の動向も要チェックです!