大河ドラマ『豊臣兄弟!』時代考証者の新刊
大河ドラマ『豊臣兄弟!』の時代考証を担当した黒田基樹教授の最新作『羽柴秀長と藤堂高虎』が、NHK出版より2025年12月10日に発売されます。本書では、羽柴秀長とその腹心である藤堂高虎が、どのようにして羽柴政権を支えたのかを詳しく探求しています。
本書の概要
秀吉の軍事・外交の実働部隊として知られる秀長と高虎は、天下を目指すために様々な苦難を乗り越えながら活躍しました。中国攻めや毛利、徳川との外交、さらには四国・九州の平定に至るまで、彼らの努力によって羽柴政権は支えられたのです。
本書は、徽信に裏打ちされた秀長と高虎の関係を重視し、「補佐役」や「世渡り上手」といった単純なイメージを超えた主従の実像に迫ります。特に、秀長が高虎を家臣として迎え入れた1565年から、秀長の死を迎える1575年までの十年間を中心に、彼らの関係性と動向を深掘りしています。
出会いから忠誠まで
物語は、天正四年(1576年)に秀長が高虎を家臣として受け入れたところから始まります。初めは若干21歳の高虎でしたが、16年もの間、秀長に仕え、一方で自らを成長させていく様は見逃せません。秀長の影響下で力をつけていく高虎の成長過程が、どのようにしてその後の出世につながったのかを詳しく紹介しています。
羽柴政権の成立と軍事外交
本書は第一章から第五章までに分かれており、秀長と高虎の出会いからその活躍、さらには秀長の死後の高虎の運命までを網羅しています。特に秀長と高虎がどのようにして一丸となって羽柴政権の確立に貢献したかに焦点を当てています。彼らの勇敢さや策略は、歴史的に重要な意味を持っています。
時代考証者としての視点
黒田教授は、豊臣政権を支えた二人の不屈の精神や、多くの困難に直面しながらもそれを乗り越えていった姿を描いています。本書を通じて、当時の状況や人間関係を考察し、より多角的な視点から歴史を理解する手助けをしています。
作者情報
著者の黒田基樹氏は駿河台大学の教授で、1965年生まれ。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修を卒業後、博士号を取得しました。彼の専門は日本中世史であり、多くの著作が歴史に関する深い洞察を提供しています。著書には『戦国大名の危機管理』や『羽柴を名乗った人々』などがあります。
書籍詳細
本書は新書判で224ページ、税込価格は1,078円です。ECサイトやAmazonにて予約購入が可能です。歴史に興味のある方や、大河ドラマ『豊臣兄弟!』のファンは必読の一冊となっています。今後のリリースが待ち遠しいですね。
興味がある方は、ぜひこの機会に手に取ってみてください。豊臣政権の闇に迫る、秀長と高虎の真実を知ることができる貴重な一冊です。