ステーブルコインを利用した海外送金のPoC実施
2026年10月14日、BIPROGYは、企業間での海外送金に関する実証実験を行うことを発表しました。この実験では、北米CVCファンドの出資先であるBastionのサービスを活用し、BIPROGY USA, Inc.への支払いを対象としています。米ドル建てのステーブルコイン、USDCを使用し、実際の請求業務から支払い、さらには受領後の資金管理や会計処理に至るまで、多岐にわたる業務フローを定めて検証を行います。
ステーブルコインのメリット
ステーブルコインは国境を超えた決済において、従来の銀行送金と比べて多くの利点があります。特に、決済時間の短縮、送金コストの低減、24時間365日の対応や取引履歴の可視性向上などが挙げられます。しかし、日本では多くの金融機関や企業が会計処理や税務、法務、内部統制の面での懸念から、導入をためらっているのが現状です。BIPROGYは、実際の業務を通じてこれらの課題を解決し、ステーブルコインの普及に寄与することを目指しています。
実証実験の概要
本実証実験は、BIPROGYからBIPROGY USA, Inc.への実際の支払いを対象とし、次の3つのフェーズに分けて進められます。
1.
フェーズ1: BIPROGYの口座・ウォレットからBIPROGY USA, Inc.のウォレットへUSDCを送金します。
2.
フェーズ2: 期末時点でのUSDC残高を保つことを前提に、さらなるUSDCの送金を予定しています。
3.
フェーズ3: グループ外への送金についても検討を進めています。
各フェーズにおいては、出納管理や決済実務の確認、会計処理や法務面の点検が行われます。具体的には、支払指図に基づくUSDCの取得、送付、受領側での資金管理、証憑や送金記録の管理、そして関係部門間の確認手続きに及ぶまで、実務フローの全体を網羅する予定です。
今後の展望と期待される効果
この実証実験を通じて、BIPROGYは金融機関や企業が直面する会計処理、出納管理、内部統制、監査対応といった課題を具体化し、導入への不安を取り除くことを期待しています。また、既存の海外送金との比較を行うことで、ステーブルコイン導入の効果を定量的に評価し、企業間決済における実務上の有効性を明確化することが狙いです。
BIPROGYは、ステーブルコインの円滑な社会実装を目指し、この実証実験を基に得られた知見をもとに、金融機関や事業会社への導入支援を進める考えです。これにより、新たな決済インフラを確立し持続可能な成長を目指します。
結論
今後もBIPROGYは、ステーブルコインにおける新しい試みを通じて、金融業界の革新と地域経済の活性化に寄与するとともに、持続可能な社会の実現を目指していく方針です。この実証実験が、ステーブルコインの利点を最大限に引き出す契機となることを期待しています。