整備士の働き方改革が進む
近年、自動車業界では整備士の働き方に関する意識が大きく変化しつつあります。3年前に比べ、「整備士は休めない」という考え方は過去のものになり、多くの企業が労働環境の改善に注力するようになっています。特に、年休120日以上を取得できる整備工場が増加しており、これは働きやすい職場作りへの大きな一歩を示しています。
自動車業界専門の求人サイト『カーワク』の調査結果
株式会社アプティが運営する自動車業界専門の求人サイト『カーワク』は、2025年のデータに基づき、整備士の求人情報を調査しました。この調査によれば、8,397件の求人データを分析したところ、整備士の人気求人において、平均年間休日数は113.9日に達し、サービス業の全国平均よりも上回ることが分かりました。この結果は、労働環境の改善が進んでいることの証拠です。
人気求人の傾向
調査によると、エントリー数が上位5%の整備士求人は、特に年間休日が多い傾向にあります。実際、整備士の年間休日は106.4日で、全職種の平均112.1日より数日少なかったものの、3年前に比べて改善されていることがわかりました。年間休日110日以上を提供する企業の割合は、22.1%から41.9%へと増加しました。
業態別と地域別の年間休日
業態別に見ると、ディーラーの整備士求人は、他の業態に比べて年間休日が多く、平均109.7日となっています。また、ディーラー以外の業態でも年間休日が104.1日と1日差となっております。このように、ディーラー以外の企業でも年間休日の見直しが進んでおり、約58%の企業が年間休日120日以上を実現しています。
地域別では、関東・中部・近畿地方が全国平均を上回る年間休日を提供しているのに対し、北海道・東北・九州地方では若干低めの傾向が見られました。これらの地域間での差異は、企業の働き方改革への取り組みや地域独自の労働環境に影響されていると思われます。
将来に向けた展望
自動車業界における整備士の働き方改革は今後も続くと予想されます。年間休日数はすべての従業員に平等に与えられる権利であり、これは求職者にとって極めて重要な要素となります。人気求人の多くが年間休日を重視していることから、企業側もこの動向に目を向け、労働環境の改善に取り組む必要があります。
『カーワク』では、求職者がより良い働き方を見つけるため、求人情報に年間休日の明記を推進していく方針です。また、企業には採用競争力の向上や労働環境の改善に関する情報提供を強化し、業界全体の働きやすさ向上に貢献していきます。
株式会社アプティと『カーワク』の特徴
『カーワク』は、2017年にサービスを開始して以来、自動車業界の人材不足を解消することを目指してきました。現在、掲載求人件数は15,000件を超え、企業と求職者の双方に無料で利用できるプラットフォームを提供しています。整備士をはじめとする幅広い職種の求人情報が充実しており、企業と求職者が効率的にマッチングできる環境が整っています。具体的な機能としては、条件に合わせた検索項目や求人票作成の代行サービスなども行っています。
これからも整備士の職場環境改善に向けた取り組みが期待されます。