特定技能ドライバー・整備士を育成「DriveeLink」サービスの始まり
物流業界の圧倒的な人手不足の解消に寄与する新たな取り組みがスタートしました。大手物流企業のダイセーグループが開発した「DriveeLink(ドライビーリンク)」がその名です。このサービスは、特定技能制度を活用し、国内外の外国人ドライバーや整備士、倉庫作業員を日本の物流企業とマッチングさせるものです。運用開始は2025年3月11日からであり、物流業界の人材不足を緩和することを目的にしています。
「DriveeLink」の公式サイトにアクセスすると、その概要が明確に示されています。本サービスでは、ダイセーグループの ベトナムにある人材派遣会社と提携し、まずはベトナム人材の紹介から始まります。物流企業は求人情報を登録し、求める人材像を明確にすることができます。すると、送り出し機関が企業側のニーズに合った人材をピックアップし、推薦を行います。
専門教育の強み
新たに導入された「DriveeLink」の最大の特徴は、物流分野に特化した専門教育を提供する点です。ダイセーグループのイズミ物流と連携し、求職者は母国にいながら日本の物流現場に合った知識や技術を学ぶことができます。これは、一般的な教育に留まらず、必要な配送ノウハウや整備の知識を入社前に習得できるようになっているためです。
さらに、ベトナムのハノイ近郊にある教習所とも提携しており、日本のトラックを利用した実践的な運転教習も行われます。具体的には、右ハンドルの運転方法や左側走行の技術を学ぶことで、日本での運転に即対応できるスキルを身につけることができます。このように、DriveeLinkは半年間の教育プログラムを組んでおり、採用後すぐに日本の企業で活躍できる人材を育成することを目指しています。
少人数採用を可能にした新制度
物流企業において外国人採用は、コストや採用人数に依存するという課題がありましたが、DriveeLinkでは、1人から応募が可能です。これにより、より多くの物流企業が人材を確保できる環境が整いました。少人数での採用でも対応できるため、中小規模の企業でも安心して利用できるサービスとなっています。
ダイセーグループの全体像
ダイセーグループは1969年に設立され、貨物自動車運送や倉庫業、整備事業、中古自動車販売、さらにはリサイクルやIT、食品事業まで広範に事業を展開しています。現在では国内外に211の拠点を持ち、グループ会社は44社に及びます。特に食品物流分野に強みを持ち、全国的な配送ネットワークを駆使した高品質の物流サービスを提供しています。
この新たなマッチングサービス「DriveeLink」により、未来の物流業界はどのように変化していくのでしょうか。今後の展開から目が離せません。