NOKの新たな一歩
NOK株式会社は、中国・無錫市に新たな「NFC技術センター」を設立しました。これは電動車(EV)の成長する市場に対応し、技術開発を加速するための重要な施策です。この技術センターは、NOKグループの中国におけるシール事業を統括するNOK-Freudenberg Chinaによって管理され、2025年に設立30周年を迎えるWuxi NOK-Freudenberg Oilseal Co., Ltdの第一工場内に設けられました。
WNFの歴史と新たな技術基地
WNFは1995年に設立され、以来、日本とドイツの技術を駆使してオイルシールやOリングなどを生産してきました。新技術センターの開設は、30年の歩みを経たWNFにとって次のステージへの準備でもあり、地域における開発体制の強化が期待されています。
新棟は地上4階建てで、約2万4630㎡の面積を有し、生産能力を将来的に20%拡張できる余地があります。また、設計や実験、営業の部門が一体化され、さらなる連携とコスト効率の向上が見込まれています。
EV市場への焦点を当てた取り組み
「NFC技術センター」は、今後の事業成長を見据えた中期経営計画の一環として位置付けられています。この施設では、モビリティ市場向けの高機能シール製品や、一般産業機器用の新技術の開発が行われる予定です。NFCは、従来の製品に加えて、EV関連製品の需要拡大に対応するため新製品の開発を進めていく方針です。
また、この技術センターはNOK及びFreudenbergとの技術連携の中心地として機能することになります。約200名の専門スタッフがこのセンターで新たなソリューションを追求しています。
創立30周年の節目に
NFC技術センターの開所式は、2025年のWNF創立30周年を記念して行われました。この式典では、NOKグループを代表する折田純一CEOと、NFCを代表する黄鳴曦総裁によるスピーチが行われ、これからの成長に向けた期待が語られました。NOKは今後も「社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、地域のニーズに応え続ける意志を強調しています。
未来の展望と地域貢献
中国市場は急速に成長しており、NOKグループはこの波に乗るために新たな製品開発と技術連携を進めています。地域に密着した開発体制を構築することで、EV市場における競争力を高めお客様に最適なソリューションを提供していくことを目指します。
NOKの新技術センター開設は、今後の成長可能性を示す大きな一手です。「NFC技術センター」が果たす役割は、現地の開発力を強化するだけでなく、国際的な技術交流にも寄与し、グローバルな視点を持ったモノづくりに貢献することです。