EAGLYSと長瀬産業、化学業界のR&Dを加速させる新たな提携を発表

EAGLYSと長瀬産業の提携

EAGLYS株式会社と長瀬産業株式会社が、化学業界に新たな変革をもたらすための代理店契約を締結しました。この提携により、EAGLYSが開発した化学・素材R&D向けのMIツール「ALCHEMISTA」及び「ALCHEMISTA Labs」の国内販売が進展し、化学メーカーにおける研究開発（R&D）の促進が期待されています。

背景

化学業界では、開発の過程で多くのデータが生成されます。これらのデータは、通常、企業間で秘密保持の観点から非公開のままやり取りされるため、取引先との間で「すり合わせ」と呼ばれるプロセスが必要になります。が、最近では多様化するニーズや短縮化される開発サイクルに伴い、R&Dの効率化が資源不足の中で求められるようになりました。このような背景の中、EAGLYSおよび長瀬産業は、化学業界向けの新しいソリューションを提供していくこととなりました。

ALCHEMISTAの機能

EAGLYSの強みである「秘密計算」技術を活用して、データの機密性を保ちながら有用な情報を抽出することが可能です。具体的には、開発データを公開せずに互いの情報を統合し、機械学習を活用して分析することができます。また、サプライヤー側での説明変数がどのように最終的な目的に寄与しているのかも確認できるため、意思決定に役立つでしょう。

ALCHEMISTA Labsの利点

ALCHEMISTA Labsは、ユーザーがより迅速にデータ分析を行うことを可能にします。プログラムコードを書かずに使えるシンプルなユーザーインターフェースを持ち、過去の実験データの探索やデータ解析の前処理を効率的に行えます。これにより、ユーザーは実験のスピードを上げ、データや機械学習の経験をより早く蓄積することができます。

今後の展望

長瀬産業は、化学系専門商社としてのアドバンテージを最大限に活かして、この代理店契約を通じて化学メーカー向けのソリューションを展開するとしています。また、EAGLYSは、AIと秘密計算技術を用いた独自のソリューションを提供し、化学業界のデジタルトランスフォーメーションを加速させ、効率的な研究開発プロセスを実現することを目指しています。これらの取り組みを通じて、日本の化学産業の競争力を高め、持続的な成長に寄与していくことを目指します。