津南醸造の講義
2025-06-08 15:28:22

東京農工大学で津南醸造がアントレプレナーシップ講義を実施

東京農工大学での津南醸造の講義



2025年5月24日、東京農工大学大学院工学府産業技術専攻で、津南醸造(新潟県中魚沼郡津南町)の代表取締役社長・鈴木健吾が「アントレプレナーシップ」についての講義を行いました。本講義は、社会人や学部から直接進学した学生を対象にしたもので、産業界とアカデミアの接点を結ぶ貴重な機会でした。

講義の内容



鈴木氏は、津南醸造が直面している課題や、科学的知見を用いた事業の立て直しについて紹介しました。特に、津南町の豪雪地帯での酒蔵運営を背景に、低温熟成、微生物制御、雪中蔵による安定した発酵環境など、自然とテクノロジーが融合した新たな価値創出に取り組んでいることを説明しました。

特に注目されたのは、「スマート醸造」と呼ばれるAI技術を駆使した取り組みです。これにより酒の香りや味わいを定量的に分析し、品質管理の向上を目指しています。また、生成AIを活用して経営資源や製造工程の再設計にも挑戦していることが学生たちの大きな関心を集めました。

さらに、鈴木氏は「日本酒とヘルスケアの融合」についても言及し、機能性成分に焦点を当てた研究や新商品の開発を進めていることを報告しました。特に、「月面酒蔵」構想などの先進的な試みについても触れ、発酵技術の宇宙応用に対するビジョンを語りました。

地域との連携とブランディング



事業の発展には、地域の米農家との連携やブランディングの見直しが不可欠であると鈴木氏は強調しました。魚沼産コシヒカリを100%使用した「郷 GRANDCLASS」や、甘味と酸味のバランスが取れたスパークリング日本酒シリーズの成功は、地域資源を活かした結果です。これらの高付加価値商品は、国内外で高く評価されています。

科学技術と経営マインド



鈴木は、地域産業や伝統技術の再生においては、科学技術の専門性と経営マインドを兼ね備えた人材が鍵となると力説しました。自身も大学発の技術ベンチャーから地域と世界をつなぐ新しい事業を立ち上げた経験を持ち、その魅力とキャリアの選択肢を学生たちへ伝えました。さらに、津南醸造は「越後流酒造技術選手権大会」で新潟県知事賞を受賞したことも報告し、地域に密着した活動を強調しました。

未来を見据えた取り組み



今後も津南醸造は、地域資源と科学技術を基に革新的な挑戦を続け、次世代のものづくりや地域振興に貢献することを誓っています。企業と学術界の連携が進む中で、新たなイノベーションがどのように生まれるか、今後の展開が期待されます。


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