地震の記憶を美しく刻む特別展
2025年1月18日(土)から2月2日(日)まで、東京・南青山のYUGEN Galleryにて、写真家蓮井幹生による個展「朽ちゆく果てにも美は宿る」が開催されます。本展は、能登半島地震によって被災した九谷焼の名工・錦山窯の国宝級作品をテーマにした展示です。
名工・吉田美統の作品への思い
106年以上の歴史を持つ錦山窯は、三代にわたって人間国宝である吉田美統によってその技術が受け継がれてきました。しかし、2022年に発生した能登半島地震では多くの作品が破損してしまいました。蓮井幹生は、地震による損失を知ったとき、直感的に割れた作品を撮影することを決意しました。彼は、ただ壊れたものとしてではなく、朽ちてなお美を宿す存在としてそれらの作品に向き合っています。
記録と美の融合
写真作品は17点が公開される予定で、すべてが超高画素センサーによって捉えられています。そのため、絶妙なディテールが表現され、観覧者に自然災害の元で失われた美を再認識させることでしょう。蓮井の作品は、私たちが忘れがちな「時間の経過がもたらす美」を訴えかけるものとなっています。
作品販売と復興支援
本展での作品販売の一部は、復興支援に寄付される予定です。これにより、損失を受けたアーティストたちを助けることができるという、社会的意義のあるイベントとなっています。芸術の力を借りながら、地域の復興に貢献する試みは、参加するすべての人に感動をもたらすことでしょう。
日本的感性の表現
蓮井の作品に表現された「時とともに朽ちゆく美」は、日本的感性の真骨頂です。自然の循環の中で私たちがどのように生きているか、その深さを考えさせる展覧会です。特に、割れたものの美しさを感じ取ることで、訪れる人々は多くの気づきを得ることができるでしょう。
開催概要
展覧会: 朽ちゆく果てにも美は宿る【巡回展】
場所: YUGEN Gallery
期間: 2025年1月18日(土)〜2月2日(日)
開館時間: 平日13:00〜19:00、土日祝日13:00〜20:00
※最終日のみ17:00終了
入場料: 無料
また、展覧会終了後には、2025年3月に福岡と石川県でも巡回開催が予定されています。
アーティスト・蓮井幹生のプロフィール
蓮井幹生は1955年生まれの写真家で、彼の作品は国外でも評価されています。今回の展覧会での感動的な視点は、ぜひ楽しみにしていただきたいです。彼の作品は、自然と人間の関係を深く掘り下げたものが多く、今回の展示もその一環です。
まとめ
この特別展に参加することで、日本の美術界の重要な一面を理解し、地域支援に寄与することができる貴重な機会です。新しい年の始まりにふさわしい、この展示をぜひお楽しみください。詳細は
ギャラリー公式サイトをご覧ください。