アイ・グリッドと慶応大学による新たな共同研究
アイ・グリッド・ソリューションズと慶応義塾大学の未来光ネットワークオープン研究センターが、余剰電力の地域循環型トレーサビリティ技術を活用した共同研究に着手しました。このプロジェクトでは、複数の発電所で生み出される余剰電力をリアルタイムで追跡し、その発電場所、消費場所、消費量を把握することで、新たなサービスの開発を目指しています。
背景
2050年のカーボンニュートラル達成を見据えた動きが進む中、再生可能エネルギーの導入が求められています。最近のエネルギー基本計画では、2040年度までに再エネの割合を4割〜5割に引き上げる方針が示され、その中でも特に太陽光が注目されています。しかし、太陽光エネルギーの導入が増えることで、実際の消費時間や発電時間の不一致による系統負荷の増大という課題も顕在化しています。これに対処するためには、リアルタイムでの地産地消のエネルギー供給が欠かせません。
研究の目的
アイ・グリッドは、太陽光発電のPPAモデルで国内トップの実績を誇っています。この会社は、未使用の余剰電力を他の施設に供給する循環型システムを持ち、効率的なエネルギー利用を実現しています。この新しい共同研究では、この余剰電力にトレーサビリティを付与し、発電場所と消費場所の仮想的なマッチングを行うことで、新たなビジネスモデルを開発します。たとえば、同一企業内の拠点間で余剰電力を融通することや、地域内での地産地消を促進します。
共同研究の概要
この研究は、2025年4月から2028年6月にかけて行われます。アイ・グリッドのデータと慶応義塾大学のトレーサビリティ技術の知見を活かし、エネルギー消費のタイムシフトにも取り組む予定です。特に、蓄電池やEVチャージャーを活用した電力消費の最適化により、再生可能エネルギーの付加価値を高める新たな方法を探求します。
本研究を通じて、地域の再生可能エネルギーの普及を推進し、持続可能な脱炭素社会の実現を目指します。
アイ・グリッド・ソリューションズについて
アイ・グリッドは、企業向けに屋根上型太陽光発電の導入を推進しており、PPAモデルにおいて国内での実績が豊富です。デジタルテクノロジーを活用した革新ソリューションを提供し、脱炭素社会の実現に向けたビジョンを持っています。新たなGXソリューションを展開する際、プロフェッショナルとの共創に取り組み、新しいビジネスモデルの開発を進めています。
慶応義塾大学 未来光ネットワークオープン研究センターについて
慶応義塾大学の未来光ネットワークオープン研究センターは、光ネットワーク技術を利用した研究開発を行う場として設立されました。国内外の多様な機関と協力し、課題解決に取り組むことで、SDGsに貢献することを目指しています。センター長の山中直明教授は、高速通信ネットワークの研究において著名な専門家であり、未来のスマート社会に向けた技術革新を追求しています。
この新たな研究プロジェクトを通じて、エネルギーの持続可能な利用が進むことを期待したいですね。