障害者雇用の現状と課題
株式会社エス・エム・エスが近年実施した調査では、日本国内における障害者雇用に取り組む担当者157名を対象にした実態が明らかになりました。この調査の目的は、2026年7月に法定雇用率が2.7%に引き上げられる背景の中で、障害者雇用を進める担当者が直面する課題を洗い出し、より質の高い雇用環境を作るための示唆を得ることでした。
調査結果の概要
調査の結果、障害者雇用を担当するエキスパートの7割以上が、他の業務と兼務しているという実態が浮かび上がりました。さらに、独自に予算や組織の変更ができる裁量を持つ担当者はわずか34%にとどまり、約70%がルールに従う形での運営が続いています。このような状況にあって、経営層からは雇用率の達成とその後の戦力化に対する期待が寄せられています。
リソース不足と職場環境の課題
障害者雇用担当者のうち、サポート人員が十分にいないと感じている人が約81%にのぼり、実際には多くの人が必要な支援や情報を得られない中で業務を行っています。そのため、持続可能な職場環境を築くためには、まず障害者雇用の担当者に必要なリソースを確保しなければなりません。
適切な障害者雇用への道を探る
さらに、障害者を配属する業務に対する専門知識が乏しいため、業務設計に関して多くの障壁が存在していることも調査から明らかになりました。障害者の特性に合った業務の切り出しが行えない、または受け入れ体制が整備されていないという事実が多くの企業で報告されています。これにより、企業全体が障害者雇用を効果的に推進できていない現状が浮き彫りになりました。
経営層の期待と現実の隔たり
経営層からは障害者雇用の質が求められている一方で、現場の担当者はその期待に応えるための適切なサポートを受けられずにいるという結果が出ています。具体的には、696%の担当者が職場定着に向けた環境調整に苦慮しており、この課題は個別の担当者に過度に依存する形での運営が続いていることを示しています。これに対処するためには、企業全体での意識改革が必要です。
障害者雇用の内製化への取り組み
株式会社エス・エム・エスでは、障害者雇用の内製化に向けたサービス「かべなし法人向け障害者雇用支援サービス」を開発しました。このサービスは、企業が直面する課題を理解し、実践的なソリューションを提供することが目的です。具体的には、企業環境を整備するためのコンサルティングや研修、さらに雇用後のサポートを通じて、障害者が安心して働ける環境を整えていきます。
未来に向けた取り組み
法定雇用率の引き上げを前に、企業には質の伴った障害者雇用の実現が求められています。この課題を解決するためには、まずリソースの拡充、そして職場全体のノウハウの底上げが不可欠です。今後、障害者が自己の能力を最大限活かし、社会に貢献できるようなポジティブな環境作りを企業全体で取組むことが求められています。
株式会社エス・エム・エスは、これからも障害者のウェルビーイング向上に貢献できるよう、サポートの充実に努めてまいります。