若者が選ぶ2025年のトレンド
今年で11年目を迎えた『マイナビティーンズラボ』の調査結果が、2025年における10代女子たちのトレンドを鮮やかに描き出しました。613名の女子が回答した結果をもとに、「ヒト」「コト」「モノ」「コトバ」「ウタ」の5ジャンルでトレンドを解析。その中で特に目を引くのは、SNSやテレビメディアが影響を与え、若者たちの心理やライフスタイルにどう関与しているのかを探ることができる点です。
ヒト部門
この部門で1位を獲得したのは、ABEMAの恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』に出演している長浜広奈さん。彼女はその透明感と自然体な姿勢で、10代の女子たちから幅広い支持を集めています。SNS上でもその存在感が際立ち、共感を呼んでいる様子が伺えます。彼女たちの声には「そのままの自分を大切にしている感じが好き」といった意見が多く寄せられています。
次に2位には次世代アーティストのMON7Aがランクイン。彼女は自身の楽曲の制作も手掛ける一方、TikTokで150万人以上のフォロワーを持つなど、国際的に注目されています。また、HANAが3位に入るなど、彼女たちが持つ独自の世界観が共鳴しています。これらの人物たちが支持を集める背景には、完璧な「作り込まれた存在」よりも“等身大の自分”を表現することの重要性が強まっているからかもしれません。
コト部門
コト部門においては、映画が人気を博しています。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が首位に立ち、多くの10代女子がそのスケールに魅了されています。映画は鑑賞において友人たちとの共通の話題を生むだけでなく、SNSでの感想共有が出来るため、経験そのものを価値があるものと見なしている様子が顕著です。
コトバ部門
「メロい」や「両手に〇〇でーす」といったフレーズがブームになっており、それらがどのようにしてコミュニケーション要素になっているのかが注目されます。特に、「両手に〇〇でーす」と言った言葉は、ある場面から派生したミームとして広まり、多くの女子たちによる新たな表現方法として親しまれています。
モノ部門
この部門では、香港からのアーティスト創作である「ラブブ」が1位に輝いており、次いで「もっちゅりん」のドーナツも大人気。新たな食感を持つドーナツということで、特に10代から注目を浴びました。さらに、ChatGPTといったAIが3位に位置付けられている点も見逃せません。多くの若者たちがAIとのコミュニケーションを行うようになり、心理的な距離を感じさせない存在として認識されている様子が伺えます。
ウタ部門
音楽部門では、超ときめき♡宣伝部の「超最強」が1位に。特にTikTokでの流行が影響を及ぼし、10代に強い支持を集めています。彼らの歌詞やメロディーが共感を呼んでおり、感情を表現する手段として音楽が重要視されていることが明らかです。これらの楽曲を通じ、10代たちの内面的な成長を反映する作品群が形成されています。
まとめ
今回のランキングから見えるのは、等身大で自分を表現することが今の10代のトレンドの核であるということ。そして、彼女たちがどのようにして感性とテクノロジーを融合させ、独自のライフスタイルを確立しているのかを深く理解するための手助けとなる貴重なデータとも言えるでしょう。今後のマーケティング戦略においても、彼女たちの声を重視し、共感を生むアプローチが求められます。若者たちの価値観が、これからの社会にも影響を与えることは間違いありません。