新たに誕生した『JAPSA JOURNAL』の意義
2025年3月18日、日本美容医療学会(略称:JAPSA)が初の学会誌『JAPSA JOURNAL』を発刊しました。この新たな一歩は、美容医療分野における研究と知識の発展を促し、多様な領域の専門家が連携して進む新しい時代の幕開けを意味します。
なぜ『JAPSA JOURNAL』が必要なのか
美容医療は、内科や外科に比べ、その歴史が浅いため、エビデンスの蓄積が不十分な状態です。JAPSAは2021年に研究会をスタートさせ、手術手技の向上だけでなく、科学的な検討の機会を設けることで、エビデンスの構築に努めてきました。そして、この努力を広く発信するために学会誌の創刊に至ったのです。
『JAPSA JOURNAL VOL.1』の内容と特徴
第1号では、以下の内容を含む5つの原著論文が掲載されています。
1.
経結膜的脱脂術における傾向
著者: 田村貴彦, 大隈宏通, 奥村公貴
大規模なデータに基づき、10万件の事例から得た知見が示されています。これは、医療の安全性を向上させるための重要な考察となります。
2.
安全な経結膜脱脂術の実践
著者: 大隈宏通, 山内崇史
実際のクリニックでの施術方法を具体的に解説し、安心して施術を行うための実践的なアプローチが示されています。
3.
埋没式下眼瞼下制術の中期成績
著者: 鈴木陽子
簡易評価法を用いた効果判定に関する重要なデータが集約されています。
4.
ヒアルロン酸注入における合併症
著者: 田村太一, 田村貴彦
重篤な合併症に関する警鐘が鳴らされています。
5.
埋没式重瞼術における心理的マネジメント
著者: 宗像寿祥
心理的な側面からのアプローチが強調されています。
特に注目したいのは、経結膜的眼窩脂肪摘出術に関する2つの論文です。これにより、医療安全の確保に向けた実践的な視点と理論的な背景の両方を学ぶことが可能です。
JAPSAの特徴と今後の展望
JAPSAは、形成外科や美容外科などの異なる領域を横断し、他の学会にはない協力体制を持っています。この特徴により、共同研究や講演会などの新たな機会が生まれ、様々な専門家が集う場となっています。
今後は、さらにエビデンスの蓄積を目指し、診療ガイドラインの策定に向けた取り組みも計画しています。これにより、美容医療のさらなる進化を実現していく予定です。
JAPSA JOURNALを手に入れる方法
『JAPSA JOURNAL』は、m3.com内の学会会員ページにて限定公開されています。JAPSA会員になると、掲載された論文だけでなく、さまざまな貴重なコンテンツにアクセスできるので、ぜひこの機会に登録を検討してはいかがでしょうか。
お問い合わせ
詳しい情報については、日本美容医療学会の事務局へお問い合わせください。
- - 電話番号: 03-5843-7539
- - Email: stas@japsa.or.jp
美と健康が求められる現代において、JAPSAは美容医療の質の向上に貢献し続けることを目指しています。