新治療法登場
2025-05-21 10:13:30

EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌の新たな一次治療が登場!

非小細胞肺癌に新たな治療法が登場



最近、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)に対する新たな一次治療として、ラズクルーズ®(ラゼルチニブ)とライブリバント®(アミバンタマブ)を併用する療法が発表されました。この治療法は、従来のオシメルチニブを超える生存期間の延長効果を示しており、特に切除不能な進行・再発の患者にとって希望の光となる可能性があります。

ラズクルーズ®とライブリバント®の併用療法


この新しい併用療法は、EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌の患者において、化学療法を使用しない治療法として注目されています。2025年に発表されたMARIPOSA試験では、この併用療法がオシメルチニブに対して、少なくとも12ヶ月以上の生存期間延長の可能性を示しました。

追跡調査では、併用療法を受けた患者の全生存期間中央値が未到達とされ、高い生存率が期待されています。特に、3年半の時点で56%という生存率が記録され、他の治療法と比較して有意に良好な結果が得られました。

ライブリバント®の特長


ライブリバントは、EGFR及びMETを標的とした完全ヒト型二重特異性抗体です。免疫細胞を介して作用し、既存の治療法とは異なるアプローチを持っています。これにより、EGFR遺伝子エクソン19欠失変異やL858R置換変異に対する一次治療として承認されています。

ラズクルーズ®の特長


ラズクルーズは、T790M変異と活性化EGFR変異の両方を標的とした経口EGFRチロシンキナーゼ阻害薬です。この治療薬は、非小細胞肺癌の最新の治療選択肢として位置づけられています。

進行した肺癌治療における課題


肺癌は世界中で最も認知度が高く、死亡率も高いがんの一つです。特に、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌患者では、現在の治療法では5年生存率が20%未満という報告があります。日本では、肺腺がん患者の約35%がEGFR遺伝子変異に該当します。このような現状において、新たな併用療法は多くの患者にとって重要な選択肢となり得るのです。

新たな可能性


近畿大学医学部の林教授は、「この併用療法の登場は、長年にわたる未解決のニーズに応えるものであり、多くの患者に希望を与えると期待しています」と述べています。

また、J&Jの社長である關口氏は、「この治療法は非小細胞肺癌の治療に革命をもたらし、患者とその家族に有意義な時間を提供するものと確信しています」と語ります。

まとめ


EGFR遺伝子変異を持つ患者にとって、ラズクルーズ®とライブリバント®の併用療法が新たな一次治療として高い効果を示していることが分かりました。この新しいアプローチが多くの患者に希望をもたらすことを願っています。今後の臨床試験の結果がさらに期待されるところです。


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