古い家の運命はリフォームか解体か?
親から受け継いだ古い家や長年住み続けた住まいについて、今後のことを考えなければならない時期が来ている人が多いかもしれません。直面する選択肢は「リフォームを施して住み続けるか」、「解体して更地にするか」というものです。今回は、この難しい選択についての実際の意識調査を基に掘り下げてみましょう。
調査概要
2026年6月に全国の男女200人を対象に行った「古すぎる家の処分・リフォームに関する意識調査」。調査の結果、全体の約70.5%が「古すぎる家はリフォームするよりも解体した方が良い」と考えていることが判明しました。このような意見が多い理由には、具体的な構造上の限界やコストの問題が影響しています。
1位:構造修復には限界
古い家をリフォームする場合、特に古い木造住宅では、外見的な修繕は可能でも、家の基礎部分や柱、梁といった構造部分の修復は難しい場合が多いです。実際、約39%の回答者がこの構造的な問題がリフォームを躊躇させていると答えています。雨漏りやシロアリ被害が原因で、家の根幹が劣化している場合、部分的な修理では解決できないこともあるのです。
専門家の意見
専門家によると、構造部分の劣化は一般的なリフォームでは改善できず、場合によってはスケルトンリフォーム(骨組みだけにする大規模工事)が必要となることがあります。しかし、解体する場合には、解体費用として100万円以上がかかることも珍しくなく、また解体後は固定資産税が最大6倍に跳ね上がるリスクもあります。したがって、解体を決断する際には、土地の利用方法や処分方法を事前に考えておく必要があります。
2位:高すぎる耐震改修
次に多かった理由が、古い家を現代の耐震基準に合わせるためのコストです。特に1981年以前に建てられた住宅を安全基準に適合させるための耐震工事は、非常に高額なためです。29.8%の人々が、これに対する金銭的な負担を感じているため解体を選ぶという意見を示しました。
専門家のアドバイス
耐震補強については、地域の自治体が提供する補助金制度を利用することで、経済的負担を軽減できる可能性があります。診断が無料になる場合もあるため、この機会を利用することをおすすめします。
3位:気密性の問題
古い家は気密性が著しく低いため、現代の快適な住環境を実現するには大規模な工事が必要です。特に昭和から平成初期に建てられた住宅では、断熱材の全面的な交換や窓サッシの改修が求められるため、15.6%の人がこの理由でリフォームを断念しています。
4位:新築に勝る安全性
古い家のリフォームでは新築の安心感に敵わないと考える人も多く、9.9%の回答がありました。災害時のリスクを考慮すると、新築の選択肢が最も安全だと考えるのも無理はありません。
5位:近隣への配慮
周囲の家が新しくなる中で、自分の家だけが老朽化していることにストレスを感じるという声もあります。特に家の管理が難しい場合、近隣からの視線やトラブルが気になるでしょう。
実例紹介
埼玉県のふじみ野市で、ある高齢者の方が施設入居を機に、自宅を当社が現金買取しました。この家は仲介会社を通じて販売されていましたが、所有者は片付けの余裕もないため、現況のまま買取を選びました。このように、現状のままで手放す選択肢があることも理解しておきましょう。
まとめ
今回の調査結果から、古い家の維持やリフォームに対する多くの人々の現実的な課題が明らかになりました。「壊す」「直す」のどちらも選べない場合、現状のままでの手放しという選択肢も存在します。長期間放置することで生じる劣化や近隣トラブルを避けるためには、早い段階での判断が求められます。