株式会社マーキュリアインベストメントが新たな投資戦略を発表
株式会社マーキュリアインベストメント(以下、MIC)は、最近「ストラクチャード・エクイティ投資戦略」を本格的にスタートさせたことを発表しました。この新戦略は、日本企業に対して15~49%の大口マイノリティ持分を取得し、企業成長をハンズオン支援することを目指しています。特に、投資対象の企業は上場・未上場を問わず、幅広い業界に対応するのが特徴です。
縁ファンド2号の背景
本戦略の実施には、En Growth Fund 1 L.P.及びEn Growth Fund 2 L.P.が中心となります。このファンドは、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)と、アジア有数の複合企業であるCharoen Pokphand Group(CPグループ)とが共同で設立したもので、MICが投資助言を行う形となります。ファンド設立の背景には、日本企業が直面する生産年齢人口の減少や高齢化、国際情勢の不安定さ、コスト上昇などが挙げられます。これに伴い、M&Aの重要性が増す中で、日本のプライベートエクイティ市場は欧米と比べて依然として小さな規模に留まっています。
新たな選択肢としてのマイノリティ投資
MICが注目した点は、多くの日本企業が先行する欧米型のマジョリティ(過半数の経営権)を取得する投資スタイルには、利害関係者との調和を求める日本企業には合わない部分があることです。このため、経営者や既存的大株主と共同で企業の成長を促す新たな選択肢として、マイノリティ投資を推進することを決定しました。
ストラクチャード・エクイティ投資戦略の特徴
本ファンドでは、投資対象企業に対し、普通株式や優先株式、転換社債など多様な投資形態を柔軟に設計し、各企業の資本ニーズや経営関与の度合いに応じたカスタマイズを行います。また、ファンドのExit戦略についても、第三者への売却に加えて、既存大株主や発行体による買い戻しの選択肢を含むなど多岐にわたっています。このような柔軟性が「ストラクチャード」という名称に込められており、各ステークホルダーのニーズに応じた支援を行うことが求められます。
企業の成長課題に対する解決策
本ファンドは、次のような経営課題を解決に導くことを目指しています。
- - 既存株主持分をキャッシュ化したい企業
- - 急成長を求める企業が資金調達を行いたい場合
- - M&Aや海外展開を進める際に外部リソースを導入したい場合
- - IPO準備を整えるために支援を必要とする企業
これらはほんの一例に過ぎず、MICは日本企業が抱える多様なニーズに応えていく所存です。日本企業の成長と資本市場の活性化に向け、バイアウト投資戦略と並んで、マイノリティ投資戦略の重要性を強く認識しています。
ファンドの概要
今回組成されたEn Growth Fund 1 L.P.及びEn Growth Fund 2 L.P.のファンド規模は180億円で、2025年2月27日をクロージング日として計画されています。この新しい試みは、日本の経済環境を大きく変える可能性を秘めており、今後の動向に目が離せません。
MICは「ファンドの力で、日本の今を変える」というミッションのもと、企業成長を支援する姿勢を貫いていく予定です。ファンドに関する問い合わせは、株式会社マーキュリアホールディングスの事業企画部までどうぞ。