小児・AYA世代のがん治療
2025-01-02 17:30:30

岡山大学病院、小児・AYA世代がん患者への新たな治療アクセス拡大へ

2024年1月から始まる「PARTNER試験」は、国立がん研究センターと岡山大学の共同による新しい臨床研究です。この試験は主に小児及び思春期・若年成人(AYA)世代のがん患者を対象にしており、特に適応外薬や未承認薬の使用を希望する患者のための新たな治療の選択肢を提供するものです。

岡山大学病院は、このPARTNER試験における実施施設の一つとして追加され、全国的に数少ない治療の機会をさらに広げることになります。これまで、本研究に参加したい患者は限られた施設への訪問が求められ、本州においても東京の国立がんセンター中央病院のみが対応施設の一つでした。しかし今後は、より多くの患者が岡山大学病院での治療を受けられるようになるのです。

このPARTNER試験の最大の目的は、小児・AYA世代のがん患者が必要とする医薬品へのアクセスを改善することです。これを実現するために、研究には医薬品の無償提供を受ける企業が参加しており、2024年12月時点で、5社から8種類の医薬品が提供される見込みです。患者は、必要な治療を受けるための経済的負担を気にすることなく、研究の恩恵を受けることができます。もちろん、入院や経過中の検査にかかる費用は保険診療の範囲内で負担が必要ですが、研究全体の運営にかかる費用は国の研究費から賄われるため、患者の terapi が軽減されます。

岡山大学病院の小児血液・腫瘍内科助教である石田悠志氏は、「小児・AYA世代のがん患者は数が少なく、新薬の開発が遅れがちだった。しかし、私たちは新しいがんゲノム医療の成果を治療に結びつけ、患者の利益につなげたい。」と語っています。また、岡山大学病院長の前田嘉信氏は、「私たちの病院はがんゲノム中核拠点病院として、小児・AYAがん分野に豊富なリソースを活用して新たな治療制度の構築に取り組んでいる」と説明しています。

さらに、岡山大学病院小児科の副病院長である塚原宏一氏は、2024年に新たに設立される小児・AYAがん総合センターとの協力により、患者支援体制を一層強化し、希少がん患者への新薬提供を目指すと述べています。

国立がん研究センターの荒川歩医長によれば、小児がん患者においては、治療薬が限られている中、保険診療での選択肢が少ないことが課題とされています。このPARTNER試験は、全国の小児・AYA世代患者が必要な薬を自宅近くで受けられるようにするために、今後も医薬品や施行機関の拡大を図るとのことです。

今回の取り組みにより、岡山大学病院は小児・AYAがん患者への新薬到達性の向上だけでなく、地域の医療にも大きな貢献を期待される重要な役割を果たすことになるでしょう。このPARTNER試験を通じて、より多くの患者が必要とする治療を早期に受けられる環境を整えることが、岡山大学病院の新たな使命となります。


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