フィリピン海技訓練所が世界最多認証を獲得し、船員訓練に革新

フィリピン海技訓練所が世界最多の認証を取得

株式会社商船三井が運営するMOL Training Center (Phils.) Inc.（MOLTC(P)）が、このたびDNV（Det Norske Veritas）による認証を受け、世界で最も多くの認証訓練コースを提供する海技訓練所となりました。この快挙は、同訓練所がLNG（液化天然ガス）運搬船の船員向けに提供している教育プログラム「LNG Carrier Standard Training Course」が、国際海事機関（IMO）が示す最新のモデルコースに準拠していると評価されたことで実現しました。

世界に誇る教育プログラムの内容

フィリピンの海技訓練所として初めてのDNV認証を得ることに成功したMOLTC(P)は、商船三井がインドに運営するMOL Maritime (India) Pvt. Ltd.と並び、単体の訓練所で6件の認証を有し、世界最多という記録を樹立しました。2025年の創立20周年には、最新鋭の機関シミュレータや新たに導入されたLNG・ケミカル荷役シミュレータが紹介され、訓練の最前線が披露される予定です。

この新しい荷役シミュレータを用いたプログラムは、SIRE（Ship Inspection Report Program）の要求や、SIGTTO（Society of International Gas Tanker & Terminal Operators Ltd.）が定めた必要な能力基準に基づいており、船員の安全な運航に必要な知識と技能を育成します。これにより、今後急成長が見込まれるLNG船事業を更に支える基盤が強化されることとなります。

持続可能な社会の実現に向けた取り組み

商船三井は、サステナビリティ課題への取り組みとして「人の活躍と地域社会の発展」を掲げ、船員の育成に注力しています。優れた船員の育成を通じて、安全なオペレーションによって人々の日常生活に欠かせないインフラを支える役割を果たしています。

グローバルな展開をする中で、船員訓練の標準化を進め、国籍を問わず高品質な海技訓練を提供することも同社の重要なミッションです。国際的な基準に基づいた安全運航の実現は、未来の海洋産業における重要な要素となります。