ウェルディッシュの新たな戦略
株式会社ウェルディッシュは、2024年度から事業体制の抜本的な見直しを行っています。未採算事業の撤退や財務の健全化に加え、M&Aを利用した新たな事業展開を進めており、その一環として医療福祉関連事業の拡大を目指しています。具体的には、大手医療法人グループとの提携を結び、医療・介護施設向けに福祉介護用品の卸売や給食サービスの提供を始めました。また、健康食品に関しても医療的な視点からのアドバイスを取り入れ、さらなるマーケティング活動を進める方針です。
ウェルディッシュは、従来の食品製造企業の枠を超えた「食」のトータルプロバイダーとして姿を変えていく強い意欲を見せています。特に、2024年11月には株式会社グランドルーフの全株式取得を目指し基本合意を交わしました。グランドルーフは、介護用品の卸売やフードサービスの運営を手がける企業で、業績も堅調に伸びています。
グランドルーフの強み
グランドルーフが提供しているサービスには、医療機関や福祉施設向けの豊富な経験があり、それに基づく高度な介護食および病院食のアレンジメント能力が評価されています。これにより、ウェルディッシュグループは自社の無機質な製品に新たな価値を加えることが可能になります。両社のノウハウを活用することで、シナジーを生み出し、今後の事業拡大が期待できるでしょう。
売上目標の設定
グランドルーフは、今後のビジネス展開に合わせて明確な収益目標を設定しています。2025年度には売上高1,977百万円、営業利益381百万円を見込んでおり、2026年度にはさらに成長を続け、売上高2,149百万円、営業利益508百万円を目指します。2027年度にはこれをさらに上回り、売上高2,498百万円、営業利益603百万円の達成を見込んでいます。
これらの達成は、ウェルディッシュとグランドルーフが相互に持つ知見をフルに活用し、健康食品及び介護関連サービス市場の成長を支援することで実現する理念です。市況の需要を取り込み、両社の資産を効率的に運用することで、売上の継続的な成長が期待されています。
株式交換のスケジュール
ウェルディッシュはグランドルーフを完全子会社化するため、以下の日程で株式交換を実施します:
- - 株式交換承認取締役会決議日:2025年2月20日
- - 株式交換契約締結日:2025年2月20日
- - 株式交換効力発生日:2025年3月31日(予定)
- - ロックアップ期間:550日
代表取締役のメッセージ
グランドルーフの代表取締役である小松周平氏は、両社の提携によってさらに大きな成長が期待できると述べています。「当社グループは、今後も成長市場へのビジネス展開を進め、市場の需要に応じたサービスを提供することで、企業価値をさらに向上させていくことでしょう。」と強調しています。
このようなウェルディッシュの取り組みは、地域の医療・福祉分野に対する貢献も期待されており、今後どのような具体的なサービス展開がなされるのか、その動向に注目が集まります。