2025年12月版 ECサイト表示速度ランキング発表
デジタルビジネスを支援する株式会社ギャプライズが、2025年12月の国内ECサイトの表示速度ランキングを公開しました。本記事では、調査内容やランキング結果、操作への反応とページ表示速度との関係について紹介していきます。
調査概要
今回の調査は、2025年12月時点で日本国内における通販サイトおよそ269社を対象に行われました。特に、月間トラフィックが10万人以上のサイトに絞り、GoogleのChromeユーザーエクスペリエンスレポートを基にしたデータを使用しました。ここで注目されたLCP(Largest Contentful Paint)、つまり最大視覚コンテンツの表示時間が、サイト速度の評価において重要な指標とされています。
LCPとは何か?
LCPはウェブページが表示されてから、主要なコンテンツが画面に表示されるまでの時間を測る指標です。この数値が小さいほど、ユーザーはページの読み込みが早いと感じます。Googleは、良好なユーザー体験を得るためにLCPが2.5秒以内であることを推奨しています。
ランキング結果
2025年12月版のランキングでは、トップ10のすべてのサイトがLCP1.2秒以下という素晴らしい結果を収めました。特に、「ムラウチドットコム」、「あみあみオンラインショップ」、「ライフネットスーパー」、「Chacott」は、なんと1.0秒以下を達成し、表示速度において最適化された状態を維持しています。
ムラウチドットコムの進化
注目すべきは、「ムラウチドットコム」の急成長です。2025年2月にはLCP1.178秒で17位だった同サイトが、わずか数ヶ月で0.696秒という驚異の数値を記録し、12月にはランキングの首位に躍り出ました。これは、適切な改善策を講じれば短期間での成果が出ることを実証しています。
INP指標の重要性
加えて注目したいのが、新指標のINP(Interaction to Next Paint)です。今回の調査で優秀な結果を収めた企業の多くが、高速なLCPを持ちながらも、INPも高パフォーマンスを示しました。これは、ユーザーの操作に対するウェブページの応答性を測定する指標であり、LCPとの併用によってWebサイトのパフォーマンスをより深く評価できるのです。
継続的な改善の必要性
企業がどのようにしてスコアを改善しているのかについては、JavaScriptの実行最適化やレンダリングパフォーマンスの向上など、多角的な取り組みを行っていることが明らかになりました。これによって、LCPとINPの両方で高水準なパフォーマンスが実現し、ユーザーに快適な体験を提供しています。
まとめ
ECサイトの表示速度は、ユーザー体験の向上に直結します。2025年の調査を通じて、EC業界の多くのサイトが速度改善に取り組んでいることが示されました。その中でも、特に急成長を続ける「ムラウチドットコム」の事例は、迅速な改善策がどのような成果を生み出すかを教えてくれる貴重なケースです。今後もECサイトのパフォーマンス向上におけるトピックを追っていきたいと思います。さらに詳細なデータや改善事例については、株式会社ギャプライズのメディアMarTechLabで確認できます。