日本の伝統文化が息づく高知県香美市物部町で、モデルの冨永愛が特別な体験をしました。彼女が参加したのは、この町に古くから根付く民間信仰「いざなぎ流」であり、毎週水曜日に放送される「冨永愛の伝統to未来」でその神秘的な儀式が紹介されます。
物部町にある「まきの宿」では、いざなぎ流の伝統を保つための様々な体験が行われており、今回冨永愛はその一環として「御幣切り」を体験しました。御幣は、神や精霊を象徴する切り紙で、祈祷の際に使用されます。形は祈祷の目的や行う場所によって異なり、実に200種類以上あると言われています。その中でも彼女は「天神の払い幣」を切ることに挑戦しました。
いざなぎ流の起源は「いざなぎ祭文」に由来し、古代の占い師であった「天中姫宮」がいざなぎ大神から人形祈祷の方法を学んだとされています。この伝統は昭和55年に「国重要無形民俗文化財」に指定されるなど、文化遺産としての重要性が高まっていますが、現代では後継者不足が課題となっています。高齢化が進む太夫たちの間では、伝統を次世代へ継いでいくための取り組みが求められています。
実際の体験に戻ると、冨永愛が切り出した御幣は、うまく切れた場合には「生き幣」、そうでない場合には「死に幣」と呼ばれ、祈祷の効果に影響を与えます。果たして彼女は「生き幣」を切ることができたのか、注目が集まります。御祈祷の後には、4人の太夫が集まり、いざなぎ流舞神楽の素晴らしい舞を披露。太鼓の音の中で行われる舞は、伝統を感じさせる神秘的なもので、冨永もその魅力を心から感じたと言います。
また、今年1月3日には高知県立美術館ホールで「略式御祈祷神楽」が披露され、多くの参加者が訪れる盛況ぶりでした。この公演では、太夫たちが30分ほどの舞神楽を行い、特に練習に励んだ子どもたちも参加し、その姿は来場者の大きな拍手を浴びました。しかし、佐竹美保さんが語るように、太夫の高齢化により、この公演が最後となる可能性もあるとのこと。
冨永愛は「日本の原風景とも言える民間信仰いざなぎ流。実際の体験を通じて、地域の宝を未来に繋ぐ必要を感じました」と述べ、文化の重要性を強調しました。彼女の体験は、見ている者にとっても貴重なメッセージを届けているに違いありません。
番組は3月5日と12日の水曜日にBS日テレで放送予定。冨永の貴重なオフショットや裏話も公式SNSで公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。詳細情報や最新の情報は公式ホームページやSNSでご覧いただけます。