混合工程のDX推進
2025-06-16 13:53:34

長瀬産業とダイセル、混合工程のDXを推進する新たな協業を開始

長瀬産業とダイセル、製造現場のDXを推進



2025年6月、長瀬産業株式会社と株式会社ダイセルは製造現場における混合・撹拌プロセスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進するために協力を始めました。具体的には、長瀬産業が開発した流体解析ソフト「ミキシングコンシェルジュ™」をダイセルの製造拠点で導入し、設計者にCAE(Computer Aided Engineering)の活用を促進する取り組みです。

流体解析ソフト「ミキシングコンシェルジュ™」とは



「ミキシングコンシェルジュ™」は、混合や撹拌工程に特化した流体解析ソフトウェアです。このソフトは、操作が簡単で、解析の専門知識がないエンジニアでも直感的に使えることが特徴です。具体的には、実際の製造現場で使用される形状モデルが整備されており、導入時の負担も少ないため、スムーズに現場に取り入れることが可能です。

これにより、現場の設計者や製造担当者が自身でCAEを活用し、設計や改善を何度も繰り返すことなく迅速に進められるようになるのです。試作を減らし、開発リードタイムの短縮にもつながります。

DX推進の背景



ダイセルでは、これまで流体解析に関して社内の専門部門が技術課題に対応していましたが、製造拠点が全国にわたるため、各工場での特有の課題やニーズが増加し、専門部門の負担が大きくなっていました。この状況を踏まえ、現場の担当者が自らCAEを活用できる体制が必要とされていました。

ここで「ミキシングコンシェルジュ™」が導入され、現場のエンジニアが自律的に解析に取り組める環境が整ったのです。導入されたソフトは、ダイセルの大竹工場や新井工場の新規開発案件にいち早く取り入れられ、今後はセルロース誘導体や機能性高分子の生産にも展開が計画されています。

今後の展望



長瀬産業では、流体解析結果をもとにした製造工程の最適化に関するコンサルテーションも実施しています。これにより、製造現場の業務効率を向上させるとともに、プロセス全体のDXを進める方針です。両社は、導入効果をもとにさらなる活用領域の拡大や解析機能の高度化を目指し、モノづくり現場のDXを推進していくことに力を注いでいます。

具体的な取り組み内容


  • - 機能性樹脂やセルロース誘導体などのプロセス設計における流体解析支援
  • - 設計者の自律的なCAE活用の促進
  • - 試作回数の削減
  • - 開発リードタイムの短縮
  • - 製品品質の安定化
  • - プロセスの最適化

このような取り組みにより、長瀬産業とダイセルの協業は、製造プロセスの効率化と質の向上を図り、今後の産業界において重要な役割を果たすことが期待されています。


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