商船三井さんふらわあが長距離フェリーでの新たな一歩
商船三井さんふらわあと兼松ペトロが手を組み、長距離フェリー「さんふらわあ きりしま」で低炭素燃料を用いた運航トライアルを成功裏に実施しました。2026年7月から大阪~志布志(鹿児島)航路で運航を開始する本フェリーは、A重油にバイオディーゼル燃料(FAME: Fatty Acid Methyl Ester)を5%混ぜた「B5A重油」を使用し、環境に配慮した航行を目指しています。
トライアルの目的と実施内容
このトライアルでは、「さんふらわあ きりしま」の主機、発電機やボイラーにおけるFAME混合燃料の適用の可否を確認しました。具体的には、係留中の運転から海上運転に至るまで、各段階での運転状況をしっかりと観察し、性能を評価しました。
使用したFAMEは、三和エナジー株式会社から供給されるもので、国内の使用済み食用油を原料としています。このバイオディーゼルは、一般社団法人リーゼル協会が定めた高純度バイオディーゼル燃料規格に適合し、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されています。
トライアル結果
トライアル期間中は、主機、発電機、ボイラーのいずれも安定した運転状態を示しました。重要な不具合や運航への悪影響は見られず、FAME混合燃料の実運航環境における使用が可能であることが確認されました。この成功により、低炭素燃料の利用の拡大や脱炭素化の進展に向けた重要な知見が得られました。
脱炭素化への取り組み
海運業界においては、脱炭素化に向けた取り組みがますます加速しています。商船三井さんふらわあと兼松ペトロは、低炭素燃料を進んで活用し、既存の船舶から排出される温室効果ガスの削減を目指しています。このトライアルは、その実用化に向けた重要なステップとなりました。
兼松ペトロは、EUの再生可能エネルギー指令に対応した持続可能性認証制度「ISCC EU認証」を取得しており、今後も多様な低炭素燃料の調達・供給に努め、海運業界全体の脱炭素化を支援していく方針です。
今後の展望
商船三井さんふらわあと兼松ペトロは、今回のトライアルで得た成果を基に、船舶分野における低炭素燃料の活用をさらに推進していきます。関係各社との協力を通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていく姿勢を示しています。
このようなトライアルを通じて、海運業界の将来がより環境に優しいものになることを期待したいものです。