JPYCがCircle社の「Circle Partner Stablecoins」に参加
JPYC株式会社(東京都千代田区、代表取締役:岡部 典孝)は、このたび米国のCircle社が発表した「Circle Partner Stablecoins」プログラムにて、日本円建ステーブルコイン「JPYC」がパートナー通貨として正式に採用されたことを発表しました。これにより、JPYCは日本円ポジションを担う唯一のステーブルコインとしての地位を確立しました。このプログラムは、日本円を含む複数の法定通貨建のステーブルコインをグローバルな地域パートナー群とともに連携させることを目指しています。
Circle Partner Stablecoinsプログラムの構成
「Circle Partner Stablecoins」は、高度なオンチェーン為替プラットフォームです。その基盤となるのは、次の3つのコンポーネントです。
1.
Arc:リアルタイム&プログラマブルな決済清算レイヤー。
2.
StableFX:RFQ方式でFX取引を実現するオンチェーンFXエンジン。
3.
Partner Stablecoins:世界中の地域パートナーが発行する法定通貨建ステーブルコイン。
JPYCは、これらの中で日本円ポジションを担う重要な通貨として位置付けられています。2026年にはArcのメインネットが稼働予定であり、JPYCはその設計や検証においてCircleと密接に連携を進めています。
USDCとJPYCの役割
このプログラムの中心には、Circle社が発行する米ドル建ステーブルコイン「USDC」が存在します。USDCは米ドルに対して1:1で連動しており、その透明性と安定性から、世界中で広く使用されています。現在、USDCは約11.7兆円分が流通し、様々な取引所や決済事業者に採用されています。JPYCは、このUSDCとの即時かつ安定的な交換手段を提供することで、日本円の国際取引に新たな風をもたらそうとしています。
JPYCの選定理由
JPYCが「Circle Partner Stablecoins」に選ばれた理由は多岐にわたります。特に、日本円建のステーブルコインとしてユニークな市場ポジションを持つこと、資金移動業者としてのリスク管理体制の堅牢さ、オープンウォレットへの互換性による多様なユースケースの展開が評価されました。また、2021年にはCircle Venturesを通じて出資を受けており、Circleとの技術的なつながりも深まっています。
この取り組みは、単なる暗号資産取引にとどまらず、国際送金や貿易決済、さらにはクロスボーダー清算といった実需の中核を成すインフラとして期待されています。特に、このプログラムへのアクセスは、厳格なKYB(Know Your Business)/AML(Anti-Money Laundering)審査を通過した機関投資家に限定されており、金融機関や企業には実用的な為替インフラとして機能します。
StableFXとJPYCの将来
Circle社が開発する「StableFX」は、24時間365日の安定した為替取引と即時決済を可能にするための新しいFXソリューションです。JPYCはこの中で日本円の地位を確立し、グローバルな決済や送金の分野でその可能性をさらに広げていくことが期待されています。
JPYC株式会社は、2021年以来日本円建ステーブルコインの展開を進めており、その透明性や低コストでの送金といった特性を活かして、デジタル金融イノベーションを推進しています。今後も技術や制度、ユースケースの整備を進め、日本発の「グローバルで相互運用可能なデジタル円」の実現を目指していきます。
JPYCについての基本情報
- - 会社名:JPYC株式会社
- - 所在地:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル4階 FINOLAB内
- - 設立:2019年11月
- - 事業内容:電子決済手段の発行及び償還、ブロックチェーンに関するコンサルティング
- - URL:JPYC公式サイト
- - X:JPYC公式X
JPYC株式会社は、日本国内で初めて発行された日本円建ステーブルコインとして、今後のデジタル金融市場での成長が期待されます。