劇場セミナー『幕が上がる、その前に』Vol.02 開催レポート
2026年4月10日、東京都港区のP.O.南青山ホールにて、株式会社シアターワークショップ主催の劇場セミナーシリーズ『幕が上がる、その前に』のVol.02が開催されました。本セミナーは「劇場とは何か」に迫るものであり、毎回異なるゲストを迎えて多角的に議論を深めています。
今回は「劇場が作品を育てる、作品が劇場を育てる」をテーマに、演出家・脚本家の小池修一郎氏、ホスト役としてフリーアナウンサーの中井美穂氏と演出家の戸部和久氏が登壇しました。会場は劇場ファンや業界関係者など、熱心な参加者で満席となりました。
小池氏は自身の宝塚でのキャリアを「研50」とユーモアたっぷりに紹介し、瞬時に観客を惹きつけました。鼎談は、歌舞伎の廻り舞台や迫りといった、日本の伝統的な舞台装置の共通点からスタートし、「劇場空間で作品をどう魅せるのか」というテーマへと広がっていきました。
例えば、旧金毘羅大芝居(金丸座)のすばらしい工夫や、舞台の見せ方を考える中で、歴史的な技術が現代の劇場でも生きていることが分かりました。特に音響や視覚の効果を駆使した演出の裏側も詳しく語られ、参加者からは驚きの声が上がりました。
「転換が間に合わないからと何か足すと作品は痩せる」という咀嚼した引用が特に印象に残りました。宝塚では厳密な上演時間が求められ、その中で「必然」として作品を進化させていくことが重視されています。実際に、『エリザベート』の寝室シーンでは盆回しとスモークが巧妙に組み合わさって“ベッドが沈む”という錯覚を生み出していました。
聞き手と共に太鼓判を押されたのは、舞台が持つ空間の特性や、エコーや音響の調整が、感動の演出にどう活かされるのかという話だったのです。終盤では、戸部氏が「小池氏の作品を歌舞伎で上演したら」と質問すると、小池氏も笑顔で「和ものにしてやれたなら」と期待を寄せました。「場所が変われば魅せ方も変わる」という今後の劇場へ向けた言葉が印象的でした。
次回のVol.03は2026年7月30日に予定されていますので、公式HPでの最新情報をお見逃しなく!
【セミナー概要】
- - 開催日時:2026年4月10日(金)19:00開演
- - 場所:P.O.南青山ホール
- - ゲスト:小池修一郎(演出家/宝塚歌劇団 特別顧問)
- - ホスト:中井美穂(フリーアナウンサー)、戸部和久(演出・脚本家)
- - 企画・主催:株式会社シアターワークショップ
劇場セミナー『幕が上がる、その前に』へのご関心をお待ちしております!公式HPでも詳細情報を随時更新中です。