JTBと那須塩原市が連携、持続可能な酪農観光を推進へ

JTBと那須塩原市の酪農観光推進に向けた連携

2025年5月28日、株式会社JTB（東京・品川区）と栃木県那須塩原市（市長：渡辺美知太郎）は、酪農を基盤にした観光振興を目指す連携協定を締結しました。この取り組みは、那須塩原市が「ミルクタウン戦略」を掲げ、魅力ある酪農の町を目指す中で実現したものです。

協定の背景と目的

那須塩原市は本州で生乳生産額が1位、全国で2位という誇り高い酪農の地。市はここに新たな価値を加えることで、地域の活性化や観光の振興を進めています。従来の観光資源に酪農を融合させることで、地域全体の経済を活性化することを目指しています。しかし、酪農業界には資材高騰や高齢化といった深刻な課題が存在し、これを解決するための新しい視点が必要とされています。

JTBは過去に那須塩原市とのオリンピックや万博関連の事業においても連携を行っており、その経験を生かして観光業界での新たな展開を図ります。協定の締結により、酪農業者や地域住民の課題に対する具体的な支援をすることで、真の地域の持続可能性を追求します。

具体的な取り組み

この協定では、以下のような具体的な協力事項が定められています。
1. 酪農を基盤にした観光コンテンツの開発：観光客を呼び込むため、酪農体験や見学施設の整備を行う予定です。
2. 地域産品のプロモーション：那須塩原市の特産品や、地元の美味しい食材を広めるための販路開拓を支援します。
3. 酪農拠点整備：持続可能なまちづくりを視野に入れた拠点施設の整備も計画されています。
4. 知見を活かした交流：様々な専門家との交流を促進し、地域全体の知識向上を図ります。
5. その他の観光振興：地域の観光資源を生かした新しい観光の形を模索します。

協定の期間

この連携協定は2025年5月28日から2026年5月31日までの1年にわたり実施されます。この間に、両者が実現を目指すプロジェクトに向けて様々な施策が展開される予定です。

JTBの役割

株式会社JTBは、「交流創造事業」を基盤とし、全国ネットワークを生かして地域の課題解決をサポートします。「人と人」、「人と場所」、「人とコト」をつなぎ、新たな価値創造を追求。観光振興はもちろん、地域全体のイノベーションを促進します。

地域の魅力をより一層引き出すために、JTBが持つリソースを最大限に活用し、新しい観光形態を模索することが期待されています。那須塩原市の風土に根付いた酪農文化を大切にしつつ、未来に向けた持続可能なビジョンを描くこの取り組みに、多くの観光客が注目することでしょう。